自己紹介










『不動家の日々 自己紹介』







遊「不動家の使用人たちに自己紹介をしてもらおうと思う。まずは、俺の専属執事の鬼柳だ」


鬼「初めまして。坊ちゃんの専属執事をしている、鬼柳京介です。以後、お見知りおきを」


遊「硬い。もっと軽く行け。敬語禁止」


鬼「イエス、マイロード。まずはどんな自己紹介を?」


遊「俺が質問するから、それに答えてくれ」


鬼「分かった」


遊「まず一つ目。年齢は?」


鬼「23歳」


遊「二つ目、いつから不動家に居る?」


鬼「坊ちゃんが生まれる前から居るぜ。坊ちゃんが生まれた時から、俺は坊ちゃんに仕える事が決まっていた」


遊「へぇ、それは知らなかった」


鬼「手の掛かる子に育って嬉しいよ。やること一杯あって」


遊「………。三つ目、一番好きな時間は?」


鬼「坊ちゃんが寝てる時。坊ちゃんの寝顔を見ると疲れが吹っ飛ぶよ…」


遊「そんなことをしていただと!?」


鬼「いつも御馳走様です」


遊「止めろッ、恥ずかしい!」


鬼「えぇー?でも止めない」


遊「………。四つ目、主人に一言」


鬼「これからも坊ちゃんに仕えて行きますので、仕事から逃げないでください」


遊「それはちょっと……」


鬼「逃げないでください。俺の仕事が進みません」


遊「考えとこう」


鬼「逃げるんですね、分かります」















遊「次は、俺の専属メイドのアキ」


ア「初めまして。坊ちゃんの専属メイドを任されております、十六夜アキです」


遊「そしてここから敬語禁止ゾーンに突入だ」


ア「相変わらずね……」


遊「じゃあ、一つ目。年齢は?」


ア「17歳よ」


遊「二つ目、不動家はいつから?」


ア「坊ちゃんが3歳頃に、屋敷に来たわ」


遊「三つ目、一番好きな時間は?」


ア「坊ちゃんに紅茶を淹れてる時かしら?」


遊「アキの淹れてくれる紅茶は美味しいよ」


ア「有難うございます」


遊「最後に、主人に一言」


ア「これからもお仕えしていきます。何かお役に立てることがあれば、気軽に仰ってください」


遊「アキにはいつも助けて貰っている。これからも宜しく頼む」


ア「イエス、ユア・ハイネス」


遊「相手がアキだと淡々と終わるな」


ア「次は長くなるでしょうね」


遊「素直じゃなかったら長くなるな」












遊「次は、庭師のクロウ」


ク「初めまして。不動家の庭師を仰せつかっております、クロウ・ホーガンです」


遊「ここからは 敬 語 禁 止 だから、宜しく頼む」


ク「何故そこを強調したんでしょうか?」


遊「鬼柳もアキも、素直に敬語を止めた。じゃあ、お前はどうだろうな?」


ク「じゃあ、あえて敬語でいかせていただきます」


遊「タメ口と全裸で買い物。どちらか選べ」


ク「タメでいくぞ(即答」


遊「それで良いんだ。さっそく一つ目、年齢は?」


ク「18歳」


遊「二つ目、不動家に来たのは?」


ク「物心付く前。遊星と一緒に育てられたから、遊星とは義兄弟みたいなもんだな」


遊「三つ目、一番好きな時間」


ク「花の手入れしてる時かなー……」


遊「裏切られた気分だ」


ク「は?なんで?」


遊「鬼柳もアキも、一番好きな時間が俺関係だったというのに……!俺は花に負けたとでも言うのか!」


ク「………一番好きな時間ねぇ……、遊星と喋ってる時かなー……」


遊「それを早く言え」


ク「(めんどくせぇ)」


遊「最後、主人に一言」


ク「仕事から逃げんな」


遊「それはもう鬼柳から言われたから却下。他」


ク「俺の仕事を妨害すんな」


遊「暇だから妨害した。後悔も反省もしない」


ク「俺の仕事が進まないだろ」


遊「いっそのこと、クロウを執事にするぞ」


ク「おい、庭の手入れ誰がするんだよ」


遊「全員でやろう」


ク「そうやって仕事から逃げる気だな?俺にはお見通しだぞ」


遊「…………」


ク「……そんなに不機嫌になるなって…」











遊「次、コック長のブルーノ」


ブ「初めまして、コック長のブルーノです」


遊「敬語禁止。はい、質問いくぞ。一つ目、年齢は?」


ブ「25歳だよ」


遊「二つ目、不動家にいつから?」


ブ「確かー……僕が16歳の時ぐらいだったかな?」


遊「三つ目、一番好きな時間は?」


ブ「遊星のデザートを作ってる時!」


遊「ブルーノのデザートは最高だぞ。勿論、料理もだが」


ブ「そうやって言ってくれるから、僕も頑張れるんだよ」


遊「そう言ってくれると、俺も嬉しいよ。最後、主人に一言」


ブ「食べたいモノがあったら、いつでも僕に言ってね。なんでも作ってあげるから!」


遊「それは楽しみだ。今日のデザートはアップルパイが食べたい」


ブ「かしこまりました!とっておきの作ってあげるからね!」


遊「よし、アップルパイのためにも、さっさと終わらせるぞ」











遊「次、まだ登場していないが、従兄弟のジャック」


JA「ジャック・アトラスだ。以後、お見知りおきを」


遊「一つ目、年齢は?」


JA「19歳だ」


遊「二つ目、不動家は関係ないから…不動家をどう思う?」


JA「使用人が賑やかな奴ばかりだな。毎日が騒がしいだろう?」


遊「正直、俺が一番騒がしい」


JA「なんだ、自覚があったのか。それは驚きだ」


遊「失礼だな。自分のことぐらい分かってるさ。三つ目、一番好きな時間は?」


JA「庭で静かに本を読む時だな」


遊「止めろジャック!似合わない発言は火傷するぞ!」


JA「喧嘩売ってるのか貴様は!!本を読んで何が悪い!」


遊「お前はあれだろう!つまみ食いとかそんなところが似合ってる!妥当だ!」


JA「俺をなんだと思ってるんだ貴様!!」


遊「最後、俺に一言」


JA「スルーだと!?……まぁ、良い。遊星に一言か…そうだな…。少しは使用人の言う事を聞いたらどうだ?」


遊「使用人に我が儘言うお前に だ け は言われたくなかった」


JA「強調するな!俺は別に我が儘など言っていない!」


遊「自己中って嫌われるぞ」


JA「貴様に言われたくないッ!!」









遊「とりあえず、一応はメインの使用人+αに話を聞いてみたがどうだっただろうか?
  なんてカオスな屋敷なんだ。突っ込みどころが多過ぎる」


鬼「坊ちゃん、貴方が言わないでください」

[ 202/211 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -