「それが好きなの」






『それでも好きだからね』









ク「…………」


鬼「どうした?ボーっとしてるけど」


ク「…いや、どうでもいいこと考えてたんだけどよ」


鬼「どんなこと?」


ク「…遊星ってさ、あんなに勉強したりパソコン弄ったりしてるのに…視力落ちないよなって」


鬼「……そういやそうだな。普通少しくらいは落ちるよな?なんでだろ」


ク「実際どうなんだろうな」


鬼「聞いてみた方が早いんじゃねーの?」


ク「遊星居ないし」


鬼「まあ、そうだけども」


ク「遊星が…眼鏡か…可愛いな」


鬼「惚気ー?」


ク「いや、普通に可愛いだろ。赤い縁の眼鏡とか…」


鬼「うーん…確かに似合うけどさ」


ク「つか、遊星はひらひらのスカートも似合うと思うんだけど」


鬼「髪の毛に花の装飾とかも似合いそうだよな。森ガールっての?」


ク「似合うな。でもボーイッシュな服装も似合うよな」


鬼「遊星は何でも似合いそうだけどな。髪の毛伸ばしてもいいと思うんだ」


ク「後、遊星は化粧しなくても十分綺麗だと思う」


鬼「惚気だな。まあ、気持ちは分かるけどさ」


ク「……遊星の話してたら、遊星の顔見たくなった…」


鬼「クロウってさ、遊星を好きになったきっかけってなんなんだ?」


ク「俺?そーだな……いつの間にか?」


鬼「覚えてないって事?」


ク「いつの間にか好きになってたんだよな…ほら、あいつって人を惹きつける所があるだろ?」


鬼「あるある。なんかこう…雰囲気に惹かれちゃうっていうかさ」


ク「だからいつの間にか…だな。覚えてねェ」


鬼「きっかけはほんの些細な事だったのかもなー。でも、覚えてなくてもいいと思うけどさ」


ク「そういうもんか?」


鬼「そういうもんだろ?だって、覚えてなくても遊星の事好きなんだろ?」


ク「まあな」


鬼「だから、いいんだよそんなこと。好いてれば関係ないぜ」


ク「お前、本当たまに良い事言うよな」


鬼「へへ、良く言われる」


ク「遊星…いつ教室戻って来るかな」


鬼「ちゃんと戻ってくるんだから、大人しく待ってなさいって(ポンポン」


ク「へいへい、分かってますよー」









鬼「なぁ、遊星?」


遊「ん?なんだ?」


鬼「お前、本当クロウに愛されてるよな」


遊「そうだろう?」


鬼「誇らしげに言っちゃってまあー。やだなー、バカップルは」


遊「でも、俺だってこれでもクロウのことを愛してるんだから」


鬼「知ってるよ、そんなこと。本当、惚気の好きなカップルだな」


遊「俺たちの幸せをお裾分けだ」


鬼「そりゃ、ご丁寧にどうもー」

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