長編あなたへ | ナノ




19




真弘side

俺はふと気になった。なまえに好きな奴とかいるのか。

「なまえ…あの…さ…」

「ん?」

「好きな奴とか…いたりすんのか…?」

「ー…へ?」

間抜けな顔しやがる。やっぱ変なこと聞いちまったよな…。

「まぁ…一応…?」

瞬間胸に何かが突き刺さったような痛みを感じた。
普通…だよな。こんぐらいの年だったら好きな人とかできるのは…。

「それって俺の知ってる奴?」

「うん…まぁ…てかよく知ってると思うけど…」

そう聞いたら居ても経ってもいられなくなって

「…っ!誰だ?!祐一?!それとも拓磨?!」

なんて焦って言ってしまった。

「な、なんで真弘が必死になるのよ…?」

これは完全に変な奴扱いだ…。

「それはー…えと…な、なんとなくだよ…っ」

「ふむ…?」

終わった…って絶望を抱いていたときだった。

「真弘ってさぁ鈍感で笑っちゃうよね」

…は?どういう意味だ?そりゃ。

「鈍感なのはお前の方だろ?」

「私のどこが鈍感だって言うのよ」

いやいやいや、今の会話で気づかないところとか…え?
待て、今のなまえの言葉って…?

「何が言いたいんだよ…?」

「知らない!」



鈍感+鈍感=?
(一人て拗ねて)(意味)(わかんねぇよ)










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