長編あなたへ | ナノ




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あぁぁぁあ…。私が真弘のことを好きと気づいてから…

「おかしい…」

絶対に行動から何までおかしくなっていると思うの!
なんだろ…。これが恋する乙女か…。
今が夏休みでほんっとに良かった。

ホッとしたその時だった。
電話が鳴ったのは。

「畜生…誰だよ…」

この暑さと気持ちの整理がつかなさすぎて動きたくないんだよ。と思いながらも出ちゃうんですよね。

「はい」

《お、やっと出た》

「お母…さん…?」

《もぅ!1コールで出なさい!》

「ごめんごめん。で、どうしたの?いきなり電話なんて」

《んー?とりあえずちゃんとやってるかなって》

「今んとこ順調」

《やばくなったら電話寄越しなさいよ》

「わかってるって」

《じゃあ悔いのないようにね》

「…」

《もう先は長くないんだから…》

「…うん」

絶望を再確認した瞬間だった。
今さら人を好きになったところで何もできないのにね。



身体の限界
(普通の身体なら)(普通の恋が)(できたのに)










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