16あぁぁぁあ…。私が真弘のことを好きと気づいてから… 「おかしい…」 絶対に行動から何までおかしくなっていると思うの! なんだろ…。これが恋する乙女か…。 今が夏休みでほんっとに良かった。 ホッとしたその時だった。 電話が鳴ったのは。 「畜生…誰だよ…」 この暑さと気持ちの整理がつかなさすぎて動きたくないんだよ。と思いながらも出ちゃうんですよね。 「はい」 《お、やっと出た》 「お母…さん…?」 《もぅ!1コールで出なさい!》 「ごめんごめん。で、どうしたの?いきなり電話なんて」 《んー?とりあえずちゃんとやってるかなって》 「今んとこ順調」 《やばくなったら電話寄越しなさいよ》 「わかってるって」 《じゃあ悔いのないようにね》 「…」 《もう先は長くないんだから…》 「…うん」 絶望を再確認した瞬間だった。 今さら人を好きになったところで何もできないのにね。 身体の限界 (普通の身体なら)(普通の恋が)(できたのに) |