04放課後。 私は土方先生の罰を受けることに。 全員分のノートを持って職員室まで行かなくてはならない。 『ふぉー…重い…』 その重さは尋常ではなく、女の子が1人で持つなど言語道断だろう。 なまえは女の子じゃないから、って言う薫の声が聞こえてきそうで、慌てて頭を左右に降る。 「何やってるの」 『総司!』 何やってるのに対してハテナがつかないのはこの男のみだよな、とか考えてたら、また失礼なこと考えてるんでしょって言われてドキリとする。 エスパーかお前は。 『で、どうしたの?部活は?』 「今日は休みだよ」 『そっか』 「重そうなノート」 『うん、重いよ』 「だろうね」 …で? 手伝うって考えは頭にないのか…?! 案の定口を三日月型にさせてこっちを見てる。 『総司さん』 「何?」 『あのー…手伝ってくれたらうれしいなーなんて…』 「そんなことしたら僕も土方さんのところに行かなきゃいけなくなる」 『あぁ、なるほどそうですか』 こんっの薄情者め…っ! なんだか本気で頭にきたので、とっとと帰ろうと思い早足になった途端。 『?!』 「半分持つよ」 優しい笑みを向けて。 『ずる…』 「何か言った?」 『なーんもっ』 もう私の顔は湯気が出ているだろう。 昼の薫から無理矢理貰ったタコさんウインナーを思い出した。 そういえばあれも真っ赤だったな。 「着いたよ」 総司は持っていた半分のノートを私のもう半分のノートの上に乗せた。 「じゃ教室で待ってるから」 一緒に帰ろうね、と残して去る貴方の後ろ姿を見送った後、若干煙たい職員室へと入って行く。 『はい、今日のノートです』 「ご苦労だったな」 『本当ですよ…』 「あ゛?」 『断じて何も言っておりません』 土方先生の眉間のしわはどうにかならないものか。 お札とか切符とか挟めそう。 じーっとみているとより一層深く刻まれたので、逃げるように職員室を出た。 → |