04




「ウルキオラ、入ります」

白くて、大きな扉が、ギギィーと重たい音をたてて、彼・ウルキオラの手によって開かれていく。
中には彼と同じような白い服をまとい、それまた同じように仮面をつけている人…ゆうれいさんたちが9人見えた。

その中には1つの空席と、偉そうにどかりと座る男の人の姿。
あの人は…人間?

「やぁ、よくきたね」

コツ、コツ、と人間らしき人がゆっくりと歩み寄ってくる。
ジロジロと舐めまわすような視線。
何だか、嫌な気分。見定められているみたいで…
ニコリ、と嘘っぽい笑みを浮かべて、私の手を取る。

「ようこそ、虚夜宮へ」

ウルキオラ、下がっていいよの声で空席だった席に座る。
やっぱりあそこは、ウルキオラの席だったのか。
藍染、と呼ばれた彼に連れられて、さきほど彼が座っていた隣の席に案内される。

「私は、藍染惣右介だ。何とでも呼んでくれて構わない…が、私は人間ではないよ。死神だ」

…今度は死神、ときましたか。
まぁ、今更何言われてもちょっとのことじゃ驚きはしないけどね。

「じゃあ、自己紹介をお願いしてもいいかな」
「#name2##、ナマエです。16歳の高校2年生です」

まだここにいるということは決まっていないかもしれないのによろしく、というのは何だかおかしい気がして。
どうも、と軽く会釈をすませ、まわりにいる人たちのかおを見ていった。
これは、私の癖。周りの反応を伺ってしまうの。
ありがとう、と藍染さんに言われ、一歩、二歩と後ろに下がる。

「彼女は、今日から我々の正式な同胞だ。皆、仲良くしてやってくれ」

同胞って、なんのだろう。
ここにいる人たちは、どんな志を抱えているんだろう。
そして、彼らは…何故私を連れてきたのだろう。

わけがわからない、と少し戸惑っていると藍染さんが私の頭を撫でた。
壊れ物を扱うような、大きな手…
ニコリ、とまたあの貼り付けたような笑みを浮かべた。


(あなたは、誰)
(私をどうしたいの…?)






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