03




「う、うぅっ…」

重たいまぶたをあげ、目をこする。
あたりは白い壁で囲まれていて、白いベッドの上に私は横たわっていた。
まだ夢の中なのだろうか、と考えているとチラリと翡翠が見える。

「あ…」
「目が覚めたようだな」

何も答えずに、窓からさす光にさそわれて外を見る。
目に映るものは、砂、砂、砂。
あたりには一面に砂が広がっているだけで、空には妙な光の月が見えるだけだった。

「ここは…?」
「虚圏だ。そしてここは、虚夜宮」
「虚圏…」

先ほどの夢で、聞いた単語。
あの白くて紅い彼女が言っていた。
私は、ここに来る、と…
さっきのは夢じゃなかったのだろうか、と首を捻らせる。
もしかして、予知夢とかだったりして。

「おい女。名はなんだ」
「私は、ナマエ」
「俺は、ウルキオラ・シファーだ」

ウルキオラ…か。
外人さんのゆうれいさんかな?

「藍染様がお呼びだ。これに着替えてついて来い、女」

ポイ、と白い服を私に投げて部屋の外へ出ていった。
…てか、名前聞いといて呼ばないんだ。

はやくしろ、と急かす声が聞こえて、私は急いでそれに着替えて、慌てて彼のあとを追った。


(不思議な人だなぁ…)






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