ばったり。

「…ちっ。最悪なやつに会った」

「…それはこっちの台詞だっつーの」

「は？なに一丁前の口きいてんだよ。リョータ？」

「そっちこそ、負け犬の分際でよく、そんな偉そうな口叩けるっスねえ。すげー図太い神経」

「あ？」

「ごっめん遅れた！出掛ける時にばあちゃんがくしゃみした時入れ歯が吹っ飛んでそれが父さんの顔に当たって大変なことになって！！ごめん！」

「「…」」

「ん？あれ取り込み中？…って、灰崎くん！？」

「こいつ、何」

「あんたには関係ねーだろ」

「…へえ。お前も趣味変わったな。なあ、おまえ。リョータとヤった？」

「っ、おい！」

「えっ………ごめん。なにを？なにをやるの？？」

「「…」」

「…セックスだよ、セックス！」

「…！？へ、え、いや、やややややってないけど！？！？」

「純情じゃん。ほんとお前好み変わったな。クッソおもしれえ」

「いいからさっさと行けよ。ショーゴくん暇なの？彼女いねえの？」

「彼女はいねえけど、セフレなら今からもう一人くらい作ろうと思って」

「いてっ」

「なー、リョータなんかしょうもねえパクリ野郎、やめねえ？」

「…ひろから腕離せよ」

「え？マジギレ？リョータおまえ女にそんな熱くなるタイプだったっけ？」

「離せっつってんだよ」

「うわ〜まじかよ。なに、お前も純粋くんになったなァ」

「灰崎くん」

「あ…ぶっぶひゃひゃひゃ、あーはっはっはっ」

「必殺、脇腹くすぐり攻撃！」

「ちょっ、お前っやめ…あは、あはははは！！」

「ふーっ、脱出成功！涼太くん、すっげー怖い顔している！！どったの！？」

「…ほんと」

「ん？」

「ほんと、あんたって、やらかしてくれるっスね、ははっ」

「…っ、そっ、そっかな？へへっ」

「てめーら…人をおちょくんのもいい加減に…！」

「灰崎くん！私、灰崎くんに言いたいことある！！」

「は？」

「涼太くんの足を踏んだりしたこと、私、許してないから」

「…へえ…知ってたんだ？」

「涼太くんに無理やり聴きだした。許してないし、許したくないし、許せない。涼太くんがもういいって思っても、私は涼太くんと同じくらい涼太くんのバスケが好きだから、踏みにじろうとする奴は、嫌いだ」

「言ってくれんなァ」

「でも、私。灰崎くんのこと、すげーって思っているから」

「はァ？」

「灰崎くんのバスケ、すげーってずーっと思っているから！中学ん時から！すっげーかっけーつえーしうめー！って思ってっから！…ん？電話？こんな大事な時に！ちょっとゴメンね！なに？はっ？ムリムリムリ！私まだ金曜ロードショー見てないから消さないで！はっ！？消した！？ちょっとそれ母さんどういうこと！？」

「…お前、女の趣味おかしくなったよな」

「そうッスか？サイッコーになったと思ってるんスけど？」

「…だっりー」