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▼ 去年書いたチョイ病み銀さんの続きかも

(銀妙)







貴方を男として見られないのだと、妙はそう言った。
これから先もきっと、ずっと。
だから銀時は考えたのだ。
自分を好きになれないのなら、脳天から爪先まで全て作りかえたらいいと。
そう思い付いて、それを実行した。

「お妙、どこがいい?」

横たえた女の身体を見下ろしながら、銀時が乳房の先端を指の腹で転がす。

「ここ?」

爪で弾けば、女は震える息を漏らした。

「どこが気持ちいいか言ってくんないと、今日はイケねえかもよ」

指先はあばら骨を伝い、へその窪みに辿り着く。痩せた身体。もう少し肉がある方が銀時の好みだが、抱きたいと強く望んだのはこの身体だけだ。

「指と舌、どっちにする?」

触れていない箇所などない身体は、いくら撫で回しても飽きなかった。それどころかもっとと願う自分がいる。
自分を男として見なかった女。信頼だけを寄せ、勝手に安心してた女。男の触れる手に欲はないのだと自惚れていた女。
だから作りかえてやろうと思い付いた。銀時を男として認識しないのならば、そうなるように仕向ければいい。

「なあ、言ってみて」

銀時が口端を上げる。無理矢理組み敷いた時の、妙の驚愕した顔。股を開いた時の、妙の絶望した顔。可哀想にと同情しながら、硬く反応した自身が萎えることはなかった。

「お妙から言ってみて。何が欲しい?」

妙を求め壊れていく銀時に耐えられなくて、妙が先に壊れてしまった。銀時の指も舌も、妙が拒むことはない。

「なあ、言えって。なあ・・・言えよ。」

銀時は妙の腹に顔を埋め、すがり付くように妙を抱き締める。
妙は銀時を拒まない。そして銀時を見て微笑むことも、もうないのだろう。


蜘蛛の糸
2015/01/27


去年書いたちょっと病んでる銀さんの続き、かな?
自分に恋愛感情を抱けないのなら、抱けるように変えてしまおうとする彼と。
自分のせいで壊れかけている彼に耐えられなくて、自分が壊れてしまうことを選んだ彼女。
死ネタではありませんが、感情が死んでしまったという意味では死ネタかもしれません。
運命の赤い糸と云いますが、その糸に絡まって身動きとれなくなった二人をイメージしました。
幸せかもしれませんし、後悔してるのかもしれません。
どちらにしても糸は絡まったまま。

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