必ず救ってみせる
遠くから微かに爆発音が聞こえた。それは恐らく既に禁止エリアになった場所から届いたもの。誰ぞやが逃げ遅れたのか…救えなかったことに、俺は奥歯をギリっと噛みしめた。
俺は廃校を飛び出す時に誓ったんだ。絶対にこの腐ったゲームを終わらせてやると


「止めてみせるさ。」
「それならワシも参加させてくれんかのー?」


それがお前の固く誓った決意だと言うのならば、共にしよう


「坂本!」
「辛気臭いぜよヅラ、おんしが乗らん様にワシだって、こんなゲーム乗ったりはせんきに。じゃったら、止める側に周るしかないじゃろ?」
「ヅラじゃない桂だっ!…………でも、お前ならそう言うと思っていたぞ。」


坂本はがははっと笑って、肩に担いだリュックサックを地面に降ろした


「まずは、中身の確認が先じゃき。」
「あぁ、俺のは…………ダイバーズナイフか…。」
「ワシのは、ベレッタM92F…銃じゃな。」


お互いに配給されていた武器は、極めて殺傷能力の高いものだった。手に乗るずしりとしたその重さに、不快感さえ感じた


「これは誰かを殺めるために使うんじゃのぅて、守るために使うんじゃ。良いな?」
「あぁ、無論そのつもりだ。」


やはり友が変わらないことは心嬉しいことだな。お前となら、何だって出来そうな気さえしてくるのだから


「行くぞ坂本。」
「行くぜよ、小太郎。」


絶対に止めてやろう。この腐ったゲームを、狂ってしまった友を……


必ず救ってみせる
(友と一緒に)
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