『土方さん!!』
「朝っぱらからうるせぇよ結月!!!」
『なんで教えてくれなかったの?!』

何を言ってやがるって顔をしてこっちを睨んでくる土方さん
あ、隈すごい絶対寝てないよこの人

『今日誕生日なんでしょ?!』
「・・・嗚呼、もうそんな日か?」

そんな日か?って・・・重要な日でしょ!!

『早く言ってくれればプレゼント用意したのに・・・』
「ぷれ・・・?なんだそりゃ」
『贈り物?とりあえずお祝いしたのにって!!』
「そんなの必要ねぇよはやく部屋に戻りやがれ」
『もう、仕方ないなー特別に書類仕事手伝ってあげる!』
「生憎てめぇができるような書類はねぇよ」
ふいっ、と机に向き合って書類仕事を始める土方さん
・・・・なんか、むかつく。

ぐいっ、と後ろで束ねた髪を引っ張ってみる

「っ?!なまえ、いい加減にしろ!!」

『・・・おめでと。』
この言葉が言いたかっただけなのに
我ながら可愛げの無い言い方だな、と思い顔をそらすと頭に重み。

「・・・書類仕事、頼めるか?」

『・・・本当に?』
「ったく、頑固なんだよお前は 」
『ふふっ、それ土方さんに言われたくない』
「相変わらず生意気だな」

ため息をつきながら薄く微笑む土方さんに思わず言葉を失う

・・・イケメン。うん。イケメンすぎるんだよ!!!

「・・なまえ?」
『ふぇ?!な、何?』
「ふっ・・・あほな顔になってんぞ」
『うるさい!!』

火照った顔に手を当てて睨むと
いつもそうだったら可愛いのによ、なんて言う土方さん

・・・ごめんなさいね可愛げなくて

「誕生日ってのも悪くねぇかもな」

そうつぶやいた土方さんの言葉も知らないで。

可愛げ。
(土方さん、終わった!)
(早いな、珍しく)
(珍しく余計!)



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