「くそ、また総司の奴・・・」

そういってため息がこぼれた俺の目の前にあるのは昨日まで実施されていた期末テストの解答用紙
ほかの生徒は俺の雷が落ちるのを恐れてか大体いい点が取れている
古典のテストは授業ちゃんと聞いてりゃ取れるような問題になってるしな

総司と仲がいい斎藤はほぼ満点
今回も学年首位だろう

『土方先生ー』
「あ?どうかしたのか?」
振り向けば同期であり俺の恋人でもある英語科のみょうじなまえが解答用紙らしき紙を片手に1枚持っていた

『これ、沖田くんのなんだけどさ』

苦笑しながら差し出した解答用紙を覗けば
解答用紙いっぱいにおそらく俺のことを書いた落書きとおれの句が書いてあった

「総司の野郎・・・!!」
『思わず吹いちゃったよ似てるから』
「似ちゃいねぇよ・・・ったく、あいつは、単位落とす気か?」

そういいながら胸ポケットから煙草を取り出すと結月の眉が眉間によっているのが見えた


『煙草』
「・・・禁煙は出来ねぇな」
『昨日約束したのに』
「ありゃ、約束させられたの間違いだろ」

昨日家に帰れば保健体育科の原田から借りてきたと言って散々タバコを吸い続けた奴の肺の写真を見せられ禁煙を始めることを一方的に約束させられたってところだ

『ボロボロのずたずたになって死にたいの?』
「うるせぇ」

顔をなまえから背けるとなまえがため息をつくのが聞こえた

『とーしー。禁煙しよ?』
どうやら、さらさら諦める気はないらしい

頬を膨らませながら少し上目遣いで見てくる結月が可愛くて悪戯心が芽生えた

「禁煙、なぁ」
『禁煙!』
「しねぇこともねぇが」

そう言ってなまえの腕を引っ張り抱き寄せると結月はきょとんとしながら俺を見上げる

そのままキスしてやるとびくっと肩を震わせるのはこいつ、昔からだな

『ん・・・は、何急に?』
「禁煙、するなら口がさみしいからよ」
文句あり気な顔を無視してもう一回今度は深くキスしてやる

禁煙!

(失礼しまーす、土方さん僕の力作なまえちゃんから見ました? )
(ッ、沖田くん?!)
(あれ、2人ってそういう関係だったんだ)
(ちょ、待って誤解!!)
(なにが誤解なんだよ、事実だろうが)
(バカトシ!!)



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