恋は瓶で捕まえるもの






「えいっ!」


ゴツン!


「いったぁぁあ!?」


なんなんだこの男は。
いきなり私の脛を空きビンで殴ってくるとは。


殴られた脛を押さえながら涙目で男を睨みつける。


「ちょっとリンク!いきなり何なのよ!すっごい痛いんだけど!」


緑の服の、大人の姿の癖幼い笑いを浮かべる男は「ごめんごめん」と謝ってくる。


「空きビンなら君を捕まえられるかなって」


「私を妖精か何かだと思ってるの…?」


思わずリンクの胸ぐらを掴み上げると、リンクは困ったような笑いになって、


「だってフィオナのこと、好きだもん」


…と、言い出した。


「……は…?」


言われた事を理解出来ず、私はぽかーんとした表情のまま固まる。
それがリンクには面白かったようで、また彼は吹き出した。


「あははは!フィオナ可愛いなぁ、驚いた?」


ケタケタ笑う彼に、私はイラっとして胸ぐらを掴む力が抜けていた手に再度力を込め直した。


「あっんったっねぇ〜!何おちょくって…!」


「フィオナの事好きなのは本当だよ?」


「え?」


「本当。」


真剣な顔になったリンクは、胸ぐらを掴まれたまま私の頭を撫でた。


その行為と、先程の言葉に私は顔が熱くなるのを感じた。
そして彼の胸ぐらから手を離す。





「…ば…馬鹿リンク…」


今こいつの側にいると、もっと顔の熱が上がりそうで距離をとろうとすると、


「ねえ、フィオナは?」


と、逆に抱き寄せられてしまった。


「ちょお!は、離してよ!」


「俺のことどう思ってるか聞くまで離さない」


「うぐぐ…」


離れようとなんとか抵抗を続けるけど、抱き寄せる力は強くなって。
私は観念して、目をぎゅっと瞑って言った。


「…リンクのこと、私も好きだよ。」


ああもう恥ずかしい。
穴があったら入りたい。


そう思っていたら、おでこに柔らかい感触が降って来て。
慌てて見上げると、リンクの満足げな、照れたような顔。


「ほんとフィオナったらかわいい。」


「〜っ!も、もう言ってあげないんだから!馬鹿ぁあああ!」


恥ずかしさが最高潮になった私は、ついにリンクを突き飛ばして逃げてしまった。







恋は瓶で捕まえるもの



(じゃないと思ってたのに、いつの間にか捕まえられてた)



――――――――――



3Dムジュラおめでとう記念だけどまんま時オカリンクのつもりで書いて申し訳ない。
私は3D時オカはやりましたよ。ムジュラはプレイ動画などで大体把握しましたが、全体的におっかないんですよね…。
照れ屋で恥ずかしがりな夢主とおちょくリンクくんでした。でも相思相愛。




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