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「おいこら待て猫野郎!ブラスターで焼いてやろうか!」
「ファルコ待って!落ち着いて!そんな顔してたら余計に逃げるだろ!」
さっきの子猫を先頭に、ファルコとロイ、少し遠くにリンク。お風呂から逃げ出したのか、子猫からは水がぽたぽたと滴っていた。
ぎょっと彼らに視線が集まる。リンクが叫んだ。
「マリオ頼む!そいつ捕まえてくれ!」
「え、えぇ!?」
そんなこと急に言われても困る。動けない内に、猫はするりと脇を通り抜ける。
ああ逃げられたとロイが走るスピードをあげたその時だった。
ひょい、と子猫がつまみ上げられた。
こいつどうしたんだ?と、きょとんと首を傾げるのはドンキーだった。
はぁと安堵の息をつく。
「リンクが拾ったんだ…握り潰さないでよ?」
彼とサイズを比較すると子猫はかなり小さく見えて、潰してしまいそうでひやひやする。そんなことするか!と怒鳴られたが。
やがて三人が追いつき、ファルコがタオルを思い切り被せた。
ロイが「ファルコ!顔には被せるな!窒息死するから!」とおろおろしている。
「マリオー!」
ぽてぽてとお椀を両手で持って、カービィが走ってくる。両脇にはフォックスとルイージ。中身がこぼれそうで怖い。
「ミルク持ってきたよ!あと、二人が飼っていいよって!」
「カービィ危ない、とりあえず地面に置け」
フォックスに言われて、カービィはミルクの入ったお椀を地面に置く。子猫はそれをペロペロとおいしそうに飲んでいる。ルイージはニコニコと見守っていて、そういえば動物好きだったなとぼんやり思う。
「あら、結構元気だったわね」
ひょっこりとピーチが顔をだした。隣にはゼルダもいて、小さなバスケットを持っている。みんなを呼んでください、と少し嬉しそうだ。
「おやつにしましょう」
ちゃんと猫用のクッキーも焼いたのよ、とピーチは微笑んだ。
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