黒猫と革紐。 | ナノ




◎ブラックデーの参加まったなし!




アンチバレンタインなみなさん(のっと共同生活現代パロ)




ブレイク「バレンタインは敵!」

オズ「バレンタインは敵!」

ブレイク「バレンタインは菓子会社の陰謀!」

オズ「チョコレートの奇跡などない!」

ブレイク「バレンタインは地球民全員で喪に服すべき!」

オズ「偉大なるバレンティヌス司教に敬意を!」


ギルバート「何やってんだあいつら…」


ブレイク「おやギルバート君。君も我が『マジック・ヘイト・チョコレート』の一員に?」

ギルバート「何だそのスタイリッシュを目指して盛大にコケたネーミングは。しかもお前とオズの二人だけだし」

ブレイク「我が組織はバレンタインの真のあるべき姿を民に伝える為にこうして活動しているのデス」
ギルバート「話を聞けよ」

オズ「とりあえずギル、ここ、ここやで」トントン

ギルバート「某運送の真似をしてサインを強制するな!入らないからな!」

ブレイク「くっ……君もバレンタインの悪習に染まる一人だったか……!」
オズ「こうなったら……!」

ギルバート「えっ!?」


シャロン「お待ちなさい!」


ギルバート「シャロン!?」

シャロン「義理ばかりで中々本命チョコを貰えないからといってバレンタインそのものを否定するなんて許されない事ですわ!バレンタインは愛溢れる聖なる日!それを認めないとは!」

ブレイク「バレンタイン保護団体『ショコラレディース』が何故ここに!?」

ギルバート「帰っていいか?あとその寒いネーミングはルールか?ルールなのか?」


ブレイク「フッ、バレンタインはそもそもバレンティヌス(ウァレンティヌス)司教が撲殺された日!カポネの血のバレンタイン然り本来は喪に服しこそすれ、浮かれて告白など言語道断!」

シャロン「これだから過去にばかり執着する殿方は……いいですか、今やバレンタインはクリスマスに次ぐ愛の日です!いい加減に現実を認めなさいな!企業も相応に利益を得られ、婦人方は己のチョコに想いを込める……素晴らしい日ではありませんか!」

ブレイク「笑止!オズ君、教えてあげたまえ!」

オズ「えー、近年の調べでは手作りチョコに血だの髪の毛だの唾液だのを混入する事がオマジナイとして流行っている模様。これは言語道断です!」

ギルバート「えっ……じゃあこの前もらったチョコがほのかに鉄風味だったのは……」

ブレイク「ほら!ほらほら!間違ったバレンタインによって被害者が出ていますヨォ!?」

シャロン「そ、それは一部が暴走してしまっただけで……」

オズ「更に、全員配布の筈のチョコを貰えなかったという報告もあります!」

ブレイク「異物混入に差別!バレンタインに正義はない!」
オズ「バレンタインは喪に服すべき!」

シャロン「くっ…それでも多くの乙女が想いをチョコレートへ託す日!ここで負ける訳には行きませんわ!」

ギルバート(オレはどうしてここにいるんだろう……)


アリス「……あ!見つけたぞオズ!鴉!」

シャロン「アリスさん?」

アリス「今日は『ばれんたいんでい』なんだろう?ほら!」

オズ「!……チョコレート?」

アリス「鴉の本で調べたんだ!好きな奴にチョコを渡す日だって」

オズ「え、あ…ありがと……」

ギルバート「オレにもか?」

アリス「好きな奴なら誰でもいいらしいからな!私の心は広いんだ!ほら!」

ブレイク「え?」

アリス「ありがたく受け取れ!」

シャロン「私にもですか?」


オズ「………、」
ギルバート「………、」
ブレイク「………、」

シャロン「……素敵な援護射撃ですわ、アリスさん」

アリス「援護?まあ渡し終えたし、私は帰るぞ?まだ渡す奴がいるしな!」

シャロン「ええ、ごきげんよう」

アリス「じゃあな!」


シャロン「……さて、そこの殿方達もお気付きになりました?バレンタインの素晴らしさに」

ブレイク「……ですが」

シャロン「ああ、そうそう。忘れていましたわ。ブレイク、これを」

ブレイク「え……」

シャロン「義理か本命かはご想像にお任せしますわ」

オズ「それって……」

シャロン「さ、今日でこんなひねた活動は停止ですわね?」

ブレイク「………、」

シャロン「お返事は?」

ブレイク「……ハイ」



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ブラックデー→バレンタインの二ヶ月後、バレンタインに縁のなかった男女が黒いものを食べる日。
今年は忙しさとダラで参加資格が出来ましたやったね!


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