ボス誕!!(放送室中編)


またまた間が開いてしまったボス誕!

ツナは相変わらず自分の誕生日を祝うためのパンツをファミリー達からかき集めている。

しかし、パンツ狩りも佳境にさしかかった頃、放送室になんと、あのヴァリアーが現れた!!

どうなる、ツナ!?




***


「ざっ、ザンザス…。来たんだ……?」

継承式にも顔を見せなかったのに一体どうして…。

俺の表情は(こんな訳わかんない余興のためにわざわざイタリアから??)という戸惑いに溢れていたのだろう。

ザンザスのからだから轟々たる殺気が放たれた。

「ひぃっ!?」
これまでの甘いパンツ狩りとは違う。
俺はもうちょっとで尻餅をついちゃうところだった。

「何がくだるか、くだらねえかは、オレが決める…脱げ、カス鮫」
「あ゛ぁ!?最初はぺーぺーからだろぉ゛?」
「………」
「…っ、しょーがねーな」

ザンザスから有無を言わせぬ眼差しで射抜かれ、スクアーロは諦めたみたいだ。
メンバーの中じゃザンザスの次に偉いひとのはずなのに、スクアーロって待遇良くないよなぁ。

俺はそんなスクアーロにちょっと同情しながら、放送室の床に跪いた。

「ヴォッ!?なんだ!?何してやがる沢田ぁッ」
「えっ!?」

パンツ脱いでくれるって言うから前に跪いたのにスクアーロは一瞬で身を翻し、ベルフェゴールの後ろに隠れてしまった。
だが流石ベルフェゴール、スクアーロを庇うことなく俺の前に彼を突き出してくれた。

「しししっ!ガキんちょにビビりすぎ!うける…!さっさと脱いじゃえばいいじゃん」
「はっはなせぇ!」
「沢田綱吉が自分でパンツをさげようとしてくれてるんだ、任せなよ」
「そうだよ!俺、なんにもしないし。安心してよスクアーロ。パンツ貰うだけだから」

何で俺、こんなロン毛で得体の知れない男に女の子を気遣うようなセリフ言ってんだろう?


「く、くそが……」

どうして涙ぐむんだよ。
なんだかなあ。

大人しくなったスクアーロにジャケットの裾をつまませ、俺はベルトを外しにかかる。

……………。

ファスナーを下げるとスクアーロはまぶたをしっかり閉じて、そのほっぺたはピンク色になっていた。

「スクアーロって…睫毛銀色なんだねー」
「パンツと睫毛関係ねーだろがぁ゛っ、ひ!?」

面倒だったから、ズボンとパンツをまとめておろしたら、スクアーロは全身ビクーンと突っ張らせた。

「…、やっぱコッチも銀色なんだ…」

ふわふわとした繊毛は頭髪みたいにストレートでは、当然ない。

「うぅう゛」

スクアーロのパンツは水色のボクサーパンツ。
縁は黒で、なんかオシャレな模様がはいっている。

足首からそれを引っこ抜いてやるとスクアーロはひどい屈辱を受けたみたいな顔をしてズボンをノーパンになった下半身に穿き直した。

「ありがと、もらっとくね」

新たなコレクションを迎えて、俺は微笑む。

「…これ」
「マーモン」

ふよふよと浮かぶ赤ん坊が、俺の手のひらに、小さな小さな下着を乗せた。

「か…かわいいいぃ〜!」
「フン」

こんな小さなパンツ!
何だか淫靡なパンツパーティーだっただけに、ここに来ての赤ん坊用下着は一服の清涼剤だ。

俺は落とさないように大事にマーモンのパンツをシャツの胸ポケットにしまい込む。

「じゃー王子からも♪ありがたく受け取れよ。ししししっ」
「うわぁキラキラしてるー!?」

なんとベルフェゴールのTバックにはティアラ模様の刺繍をしてあるんだけど、その真ん中のところに本物のダイヤが埋め込まれていたんだ!
なんつーセレブパンツ!

「だってオレ王子だもん♪」

だよね!!
流石王子!!

「ちょっと〜っアナタ私たちの適当に受け取りすぎじゃなーい?」
「あ、ハハ…ごめんごめん」


せっかく脱いでくれたルッスーリアとレヴィのパンツを横目でしか見ずに片手で受け取った俺。
俺って正直すぎるのかな。

パンツに優劣なんて決めちゃいけないのに、確かにスクアーロに一番興奮しちゃったよ。

「ドカスが…」
「!!」

…そうだ。
優劣すら吹き飛ばす、放送室最後のパンツが、まだあった。

俺は、覚悟を決めて、その男を振り返った…………







【笹川了平の黒のボクサーパンツ】
【草壁哲矢のフンドシ】
【ロマーリオのダンディーなトランクス】
【ビアンキのセクシーパンティ】
【獄寺の赤いTバック】
【山本の野球ボール柄の可愛いトランクス】
【京子の純白乙女パンティ】
【ハルの水玉乙女パンティ】
【六道骸(クローム)のフリフリパンティ】
【スクアーロのオシャレボクサーパンツ】
【マーモンのミニパンツ】
【ベルフェゴールのゴージャスパンツ】
【ルッスーリアの孔雀パンツ】
【レヴィの普通のブリーフ】







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