庭球 | ナノ

  君をください


「ねぇ、諱、誕生日プレゼント何がイイ?」


緋利にそう聞かれた、私は特に無いんだよね.....
無理言ってみようかな、反応が面白そうだから


「そうだね〜...欲しいのは彼氏かな?」


それは頼むものじゃないでしょう?と緋利が苦笑した
まぁそうだよね...でも私がホしいのは


「ん?誕生日なんか?諱」


横からひょっこり顔を出した仁王、ちょっとだけ驚いた、急すぎるから


「なぁ仁王!諱の誕生日プレゼント、どうするの?」


というかくれるのか?仁王


「ん?あ〜....もうあるけど、もうちょっとまっとれ」


あるんだ、と少し嬉しかったり....ただ顔には出さないけど


「じゃぁな」


こうして、私の誕生日前日が終わった

そしてその日の深夜、携帯の着信が来た


「はい冬樹です」

「あ、俺ぜよ」


聞こえてきたのは仁王の声、誕生日プレゼントはこれかな?
なんて思いながら聞いている


「誕生日おめでと、んで誕生日プレゼントなんじゃけど....
外見てみんしゃい」


そう言われ、窓から外を見てみると


「よぅ!」


...いた、雅治


「ほい」


そう、腕をひろげた


「は?」


「おいでって」


つまり...飛びこめと


「無理無理無理絶対無理!」

「ええから、大丈夫やて」

「というか、どこが誕生日プレゼント!?」


急すぎる展開にちょっと焦りながら


「来たら教えてやるき」


ふざけた事だが、いたって目が本気だ


「.....ちゃんと受け止めてよ?」

「おん」


私はドキドキしながらも、飛びこんだ


「....っ」


ちゃんと受け止めてくれたようで、痛みはなかった


「...で?」


私は腕の中で顔を上げる
すると仁王の顔が真近でドキドキしたり赤くなったり...


「いいこじゃ」


そう、彼は微笑んだ


END



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