庭球 | ナノ

  木の上には


朝から仁王の姿が見当たらない
心配、という訳ではないのだが....
気になるだけだ、うん


「どーせサボってんだろ?」


なんて独り言を言ってみたりするけど、特に反応は.....


「酷いの〜」


あった
私は丁度校舎裏の木の下を通ったのでつまり


「なんでそんなところにいんのっ!?」


木の上で昼寝(?)をしていたようだ


「あの〜、なんで木の上?」

「上るか?」

「遠慮します」

「そうか」


と短い会話後、また寝始めた


「....次の授業は?」

「サボる」


だと思いました
いいな、サボり

って駄目だよね


「ちゅーか、お前さんはサボっちょる所見た事ないのぅ」

「当たり前じゃろ」

「お、うつった」


はうっ!
やられた......ってそれはどうでもよくて


「仁王はしょっちゅうサボってるよね」

「まぁの」

「たまには出ろィ」

「次はブンちゃんか.....まぁ...」


そう呟くと、一気に飛び降りて私を持ち上げた


「へっ?」

「五月蠅いから一緒にサボらせる」

「なんだとっ!」


そう反抗するが、仁王は私を抱えて木に登った


「良い長めじゃろ?
ここ、俺の席じゃけど、お前になら渡してもええかもな」


そう言った彼に、少しときめいたが、私はまだこの感情を知らないでいた

END

‐あついぜよ‐

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