君は私の翼を奪う |
放課後、いや、今が放課後かすら分からないが私の感覚では放課後なのだろう時に彼の帰ってくる音が聞こえた 「今日も暑いのだよ、千代」 ネクタイを緩めながら私のいる部屋に入ってくる犯罪者(緑間) 暫く........といっても一ヶ月くらいか、外に出ていない否出してくれないから、冷房の効いている部屋で暑いなどとほざかれてもしらない 「しらないし」 そう足首についた鎖をじゃらじゃらと遊びながら言う 冷たい鎖は私の足を痺れさせる 低温火傷しそうだ 冷たいのだよと薄く笑う彼 「せめて鎖だけでもはずして欲しい」 きっと却下される提案 でも、どうせ鎖が繋がれてても私が出れないのは一緒だ だって、私の足はもう使い物にならないから 私の足には痛々しい刃物の後がついてるだけ 真っ赤に 「どうせ外しても結果は同じでしょう?」 冷たいという感覚はあるのに、どうしても動かない足を指差す それを見ながら彼は少し考える、そして無表情に鎖を外した 私のかおに少し笑顔が戻ると、彼は少々怪訝な表情で耳元で囁いた 次逃げ出そうとしたら........その足をクッテやるのだよ その言葉を聞いた私の恐怖の表情に、彼は満足げな笑みを見せた |
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