指先に嫉妬


睡魔から解き放たれた私に一番最初に感じた感覚は、痛み

痛む指を見ると、ちょうど来ていた緑間が噛みついていた

は?と状況理解が難しくどしたと遠慮がちに聞くしかなかった

するとはむはむと噛んでいる緑間はやっと口から指を出してくれた
そして、「嫉妬なのだよ」と不機嫌に言った

いや指に嫉妬ですか意味わからねぇよ緑間!
頭の良い奴の考えることはよくわからない、高尾に聞けばわかるかな


「何で指に嫉妬してるの?」
「それは........」


さらに不機嫌になる


「ろくに手入れしてないくせに千代の指が俺より綺麗だから........なのだよ」


その瞬間私はポカンとしてしまった


「な........何なのだよそのか「緑間可愛いこと言うよね........たまに」は?」


私はククッと笑い、ニヤニヤとそういった、
そしてほら、と手を差し出す


「噛んで気が張れるならどーぞ、でも食べないでね」


次は緑間がポカンとした
それから赤くなり、バカなのだよと私の指先をくわえた


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