There is not a passion so strongly rooted in the human heart as envy.


「好きです!」


もうこれで何回目なのだろうか
先輩に告白する女の子を見かけるのは
しかも私が物陰で見えない時!
なにかの呪詛なのか?私に今吉先輩に告白すんなーって
そう思えて仕方が無い
だって、このあといっつもあっさりすまんなって断るんだもの、今吉先輩
優しく、女の子が傷つかない様に

だけど、この日ばかりはちょっと違った


「すまんな、わし好きな人がおんねん」


それは聞いたこともなかった断り方だった
好きな人がいるって初耳
いや、なんでも知っているわけじゃないし当たり前なんだけれど
それでもびっくりした
でもって泣きたい

望みは薄いかなって
私はそう思って


「好きな人?誰なんですか?」


そう聞いた彼女
私もとっても気になる
言ってくれると嬉しい
今吉先輩は困った表情をして周囲を見回してから低くギリギリ聞こえる声で言った


「桃井や」


桃井ちゃん.......
私はその場に崩れた
勝ち目ないじゃん
そう思って

でも、嘘なのでは
そう思った自分もいた



信じたくない
信じたくない信じたくない
信じたくない信じたくない信じたくない信じたくない信じたくない信じたくない信じたくない

脳内がそればっかになって
どっかで、熱くて苦しくてイライラしたものがこみ上げて、笑えてきた

桃井ちゃんが好きだろうと関係ない

私は今吉先輩が好きだ

絶対に奪うって


そう思う少女を横目に、彼は薄く笑った


-------アトガキ-------

久しぶりの投稿が今吉先輩とかもうなんなのでしょう俺
まーいいか

今回は意味がわかるとちょっと腹黒い今吉先輩です
ついでに上の英語
There is not a passion so strongly rooted in the human heart as envy.
は嫉妬心ほど人間の心の中に、強く根づいてる感情はない。
という意味で
Richard Brinsley Sheridan リチャード・ブリンズリー・シェリダン という政治家、劇作家の言葉です

まあ、今吉先輩は心に深く根付かせようとしたのでしょうね
ふつーに付き合えばいいものを
っと思ってしまいますw
こんなかんじであとがき終了後です
読んでくださった方、本当にありがとうございます!
ではでは、曖霧ですた!

2013.06.21.23:18.曖霧

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