酸素の薄まる一秒前


「くぅ....あぐっ.....!」
「君はもう、俺意外の誰とも喋らないッスよね」


目の前の彼はそう、天使の様な笑顔で言いながら、私の首を絞める
なんで?誰とも喋っちゃいけないの?
私はもう、自由なはずだよ?

君に縛られる義理は、ないんだよ?


「なんで.....あぐっ.......駄目なの?」


そう質問すると、急に黄瀬君は、無表情になり、手をすっとはなす

急に機関に入って来る乾いた空気に咳込む

彼は、「本気で.....言ってるんスか」と、信じられない

だって、私は私のものだ

誰のものでも、ない


「君は、何か間違ってるよ.....ハァッ......」


息の荒さで、上手く空気が入らない

あぁ、だめだこれは

脳がスゥと血をひいて行く感じがわかる


視界の端で、彼の困った様な顔が見えた

滑稽だった


2012.11.13.07:54.曖霧

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