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円堂さんの特訓はかなり厳しいものがあった。
体力的にまず無理だし、何言ってるかわからないし何言ってるかわからないし。
円堂さん曰く「感覚を掴め」だそうだがビュンっときてふわっと…だとかわかるはずがない。
「十分休憩、このあとは走るぞ」
「…、まだやんのかよ」
休憩という言葉に思わず気が緩み、その場で座ってしまう。
暑い、汗臭い、シャワー浴びたいなどの感情が交差して頭の中をぐるぐると回っている。
私は確かにリフティングは得意だが、それ以外は全くもってダメだ。
まず体力が足りないし今までリフティングばかりしてきたため、パス経験もあまりない。
どうやらそれなりにやれるなんて思っていた私がバカだったみたいだ。
基礎がなっていないだの、パスもろくにできないのかだの、うるさいなぁと思いながらも口には出さない。
口に出して練習やめられても困るし。
ここまで来たら徹底的にやりとげる。それが私クオリティー。
「っおい、集中せんか!」
「おっと、さーせんっ!!」
今はパス練習で、走りながら円堂さんとひたすらパスをしている。
だがこれが結構きつくて太ももとか足が悲鳴を上げている。これは明日筋肉痛かな…。
*
その後何時間かしてから練習は終わり、家まで送ってくれた。
あーだるい。
そういえば朝ごはん食べてなかったなぁ。
そのことを円堂さんに話したら怒られたので今度からは朝ごはんを食べてから行こうと思う。
「ってなにいってんだ私」
なにも毎日…いや、これからも練習してくれるとは一言も言ってなかったのに。
これじゃあまるで私が期待してるみたいで…らしくないな。
その日は日曜日だったので夕方までぐっすりと熟睡していた。
(サッカーって楽しい、かも。)
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