空色の瞳の君 05



「よかったね、無事に生徒総会終わって」

「ミナトが資料作るの上手だったからね、自来也先生も次も頼むって言ってたし」

「クシナも一緒に作っただろ?自来也先生はクシナにだって頼むって言ってたよ?」

「わぁ、勘弁!ミナトに譲るよ」


ミナトと私が作った資料のお陰でスムーズに生徒総会は進み今さっき無事に終わった。ミナトが七割強作ってしまったから私は楽ちんだったわけだけど、一人暮らしの私がスーパーのタイムセールに行けなかったのは辛かった。



「そんなこと言わないでよクシナ。一人であの量の資料作りは大変だよ!」

「ふふ、」



「あの、うずまきさん……」


「君は?」



突然ミナトと私の会話に入ってきた声。ミナトと私はおしゃべりを止め振り返るとそこには女の子が立っていた。私に用があるであろうその女の子に返事したのはミナト。ミナトは私より少し前に出る。



「えっと、すぐじゃ無くていいから……また、ね。うずまきさん」



ぱたぱたと走り去ってしまった女の子。



「知り合い?」

「ううん。ミナトが返事してたからミナト知り合いじゃなかったの?」

「んー、知らない子だったな」

「ふーん」



女の子は大人しそうな雰囲気で、肩までの黒髪ストレートに二重の可愛い目の小柄な子だった。でも、リボンの色が上級生だった気が…



「何かあったら直ぐに俺を呼んでね?」

「?………ん、分かった」



意味深なミナトの言葉と女の子のリボンの色が私の頭をぐるりと廻っていた。


(20101220)
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