空色の瞳の君 03



「クシナ、一緒に自来也先生のところに行こうか」



4限目の終了の鐘が鳴ったのと同時に私の前に現れたミナト。ちょっとびっくりしちゃった。



「ごめんごめん、びっくりしたよね。でも、ほら自来也先生を待たせたら悪いし」



本当にミナトは自来也先生が好きなんだろうな。それは親に対する好きという感覚に近いものだと思う。自来也先生もミナトのことは我が子のように可愛がっていると思うし。



「それにしても、クシナ賢いんだね?」

「朝の話し?…そんなこと無いよミナトなんて一番じゃない」

「山が当たったんだよ」



私の横に太陽がいる。私の横に穏やかな青い空がいる。



「自来也先生、波風ミナトとうずまきクシナ来ました」

「おー!早かったのォ」

「ミナトが授業終わった途端私の腕引っ張ってきたんです。……お陰で昼ごはん買いに行けてないよ……、」

「あはは!そうだったか!それはスマンかったのォ!」

「自来也先生のせいじゃ、ないです」

「ごめんね…クシナ」



謝らなくていい自来也先生の笑い声としゅんとあからさまに落ち込んでしまったミナト。その両者の違い様に少し笑えてくる。



「ふふ、あはは!」

「……ハハ、クシナは笑ってた方がやっぱいいよ」

「そうじゃのォ」

「っ、」



一頻り笑いおわり改めてミナトと自来也先生を見ると私を見て穏やかに微笑んでる。



「な、なんか…照れるってばね///」



しかし、笑っていられるのも少しの間だけだった。自来也先生の隠していた次の生徒総会の資料作りを頼まれたミナトと私。生徒総会は明後日に迫っていた。


(20101219)
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