空色の瞳の君 02



教室に入ると丁度予鈴が鳴った。まだ、本鈴が鳴るまで5分もある。教室の生徒の顔は疎らに揃っていた。ちらりとミナトを探すと直ぐに見つけられる。今日も彼はクラスの中心で輝いている。
だからといって、ミナトに劣るのは私のプライドが許さない。勉強だって、運動だって負けたくなんてない。だけど、やっぱり男と女運動はだんだんと成績を離されて。勉強だって頑張ってるのに負けちゃう。


キーンコーン
カーンコーン


「席に着かんかー!全くお前たちは朝からうるさいのォ」



担任である自来也先生が教室に入ってきた。先生らしくない先生として生徒に人気がある。私も自来也先生が好きだ。いつでも明るくて。粋がある大人は少ない。



「ほれほれ、ミナトの周りにおる奴らそんなに集まりたいなら儂のところで集まってほしいのォ」



瞬間笑いが起こる教室。私の中にあったもやもやした気持ちがスッと消える。



「おっとそうじゃった!…ミナトにクシナ。昼休みは空けといてくれ、お前たちに手伝ってもらいたいことがあるんでのォ」

「はい、分かりました。自来也先生」

「ん?…どうしたんだ、クシナ用事でもあったか?」

「あ、いえ……」



自来也先生のお手伝いはしたい、だけど周りが私を睨む。と、一人の女生徒が手をあげ口を開いた。



「先生ー!なんで、ミナトくんと、うずまきが一緒に先生のお手伝いなんですか?」



途端、そーだそーだと騒がしくなる教室。全て私に対する嫉妬や妬み。まぁ、それだけでもないけど。



「クシナは意外と器用なんだよ?だから自来也先生のお手伝いなんじゃないかな?」

「あははは、そうじゃのォ。まぁ単にミナトとクシナがクラスの一と二の成績というのもあるんだがのォ」



ミナトのフォローになってないフォローに笑う自来也先生。ミナトはそうなんだという顔。


近いようですごく遠いミナトと私のいつもの朝。


(20101219)
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