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人には寿命がある
それはもちろん君も知っているね?

私の人生はどうやらもうそろそろで終わりそうなんだ。

「はぁ はっ」

ベッドに横たわる
息を整えようと努めるがどうも無理でね
冷や汗が出てきてとても辛いんだ
どうやら私は流行病にかかってしまったらしい。

薬なんて開発されてなく、治療法すら不明のこの病
かかったら終わり。死を待つだけだという病に私の生なんて将来に望めない。


「ブルーノ様」

少し動いたベッドで彼が腰掛けたのが分かって
凛としたコーネリアスの声が聞こえて
頬に冷たい手が触れた

「あっ はぁ は」

目が見えないからイキナリの冷たさに体をビクつかせてしまった。不覚にね。


「いつだって貴方は美しいです」

「ん、 コーネリ、アス…」

スルスルと頬から首筋を撫でられそのまま胸元で止まるとボタンをどんどん外された

「…っ、ブルーノ様。 この無礼をお許しください」

いつもとは異なり声色から焦りを感じた

「僕は、貴方と離れたくありません」


唇に感じた柔らかい感触が私を支配したんだ

「んんっ」

唇を舐められ私は侵入を許した
同性のそれには嫌悪感なんてない
そもそも私の国は博愛主義だから女も男も性の対象だ。

「あっ、ぁっ 」

息苦しさなんて感じない
むしろ楽だ

いつの間にか止んでいたキス

次に感じたのは痛みだった

「いっ」  

首筋からじりじりと熱を帯びる痛み
朦朧としてきた意識

直感的に私は今、なくなる
そう思ったよ。


「あ……してーーー。」

遠いどこかで彼が何かを呟いた

ここで私の意識はなくなったんだ。


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