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玄関で扉が閉まる音が鳴る。

「ただいま」

低いトーンで一言。

「あ、りゅう、おかえりなさい。」

玄関口まで迎えに来る、明るいトーンで出迎える梓をじっと見つめ、その後力が抜けたかのようにあずさの肩口に額を寄せた。

「?、どうした?」

結構疲れてる?

「つかれた」

「そっか、」

お疲れ様、いいこいいこ

子供をあやすかのように龍の髪を撫でる。

「もう、ねる?…って、ちょ、ンン」

「無理、あずさがいい」

噛みつくようなキス
春。色々なものの始まりでもある。
最近、互いに忙しくてスキンシップが急激に減ってしまったからか。セックスももう何週間もやってない。

「ヒッ……くすぐった、」

「擽ったいだけじゃないだろ?ここ」

ラフなTシャツから覗く鎖骨を龍の親指がなぞる。

「梓だって溜まってんじゃねえの?」

「それは…」

「てか、そうじゃなくても俺が無理。あずさ不足」






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