■ 11
あの出来事が中学3年生の終わりの頃だったから
約2年間は性に関しては無欲だった。
どうしても性欲と言うのが湧かなくて
自分はEDなのかもしれないと思ってた。
だけどこの状況で考える限り
自分にも性欲があることを嫌でも思い知らされる
突然、鳴り止んだ快楽に体の奥が疼く
やめて欲しいと思う反面
もっとして欲しいって
心と体が反対同士の欲を示していて
上手くコントロール出来ない。
「わり。あずみ。」
いきなり後ろからぎゅっと抱きつかれ
真啓のよく鍛えられた筋肉が背中に当たる
どうしたものだろうと思う。
「こういうの、ヤだろ」
今の俺の言葉を聞いて気にしてくれてるんだと分かる
でも、おれ真啓にこういうことされても怖いとか思わない。
頭で考える前に口が言葉を紡いだ
「…おれ真啓なら嫌じゃない」
俺の肩に頭を擦りつけていた
真啓が息を呑んだのが聞えた
「………ばか。あんま俺を喜ばせんな」
「え…?…ンン !」
艶のある掠れた声が聞こえた途端
再び快楽が押し寄せてきた
[
prev /
next ]
back