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※トリッパーVSアリス
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ねぇ、ルイス。

もう私はいらない子なの?

私は静かに自身の目の前で突然この探偵社にやってきた女の子に構うみんなを見て目を伏せた。

最近はみんなずっとああだ。

みんなあの子を可愛いと言ってチヤホヤしてお仕事なんて一切しない。

初めの頃はそんなみんなが可笑しいと私に話してくれていた敦も鏡花も治も、私からは絶対に離れないと言ってくれたルイスも今やあの子の傍にいる。

私は小さな声でルイスの名を呼んだ。

けれど、ルイスは私の呼び声に反応することはなくて先程までニッコリとみんなに笑を向けていたあの子が私をニヤニヤとした顔で見つめてきた。

そして、彼女はその場から立ち上がってきたと思うと私の耳元でこう呟いた。

「貴女の居場所はもう何処にもないの。早く消えて?」

私は彼女の言葉に少しだけ恐怖心を抱いて一歩その場から後退する。

すると、彼女の背後にいたルイスが久し振りに私に笑いかけてくれた。

この時に僅かにでも希望を抱いた私は馬鹿だった。

次の瞬間には地面に尻餅を付いた私と、そんな私を見て笑う探偵社のみんな。

私は唇を血が出るまで噛み締め顔を伏せた。

途端にそんな私の姿を見たルイスは以前までなら絶対に私には言わないようなことを言ってきた。

「おいおい、どうしたんだよアリス。泣いちまうのか?」

そして、私はこの時全てを決心した。

「……もう、ルイスもみんなも知らない」

私はルイスの異能で作り上げられた、謂わば彼の想いで作られた自我のある幻覚のようなもの。

私がこの世に生まれたのはルイスが私を望んだから。

でも、今のルイスは私の存在を望んでいない。

だから私はルイスが私を望もうが何をしようがもう二度とこの場所に生み出されないように永遠の眠りにつくにした。

「ルイスもみんなも大嫌い。もう二度と会うことは無いさようなら」

私はそれだけ彼等に告げると、そのまま静かに目を瞑り元いたルイスの心の奥深くにある何も無い真っ暗な空間に閉じこもりイモムシさんが貸してくれるという繭の中で小さく見を縮め目を閉じた。






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