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今の家族に不満があるかと問われれば私は何の迷いもなく首を縦に振れる自信がある。

その理由はこれだ。

毒の入った食べ物に、暗殺のいろはや拷問に耐えるためのいろはに、イルミとカルトによる執着、そしてキキョウさんによる着せ替え。

これにはもう不満しかない。

私はゲシゲシと足元で転がる人形を踏み付けながら頭を振るう。

そしてその横では、苦笑を浮かべるミル兄がゲームの攻略をしている。

「ほんとに出て行きたい!!」

「それは無理だろうな……」

「なんで!?ミル兄が私を逃がしてくれたらいいんじゃん!!」

「それは俺が死ぬだろ!」

わーわーと叫び散らす私とミル兄。

因みに私の目の前にいるミル兄は私の努力により少しだけ、少しだけ痩せていたりします。

完璧に痩せてくれたらイケメンなのに何処に隠しているのか私が没収しても何処かに間食等を隠してるから一向に痩せてはくれない。

と、どうでもいい話は置いといて。

私は兄さんとの言い合いに疲れてその辺にあった汚れていない人形を抱きしめ口元を尖らせる。

「ミル兄の意地悪……」

「あのなぁ……。俺も一応はお前はまだ七歳だから心配してんだよ」

「心配はいらないよって言ってんじゃん」

ぶーとその場で唾を飛ばせば、兄さんの額に浮かぶ青筋。

「あはっ、兄さん怖い!」

「リア!」

「ばいびーん」

私はそのままその部屋から飛び出してミケのいる庭へと走り出した。



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