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■■学園内で蘭丸と嶺二と鉢合わせ


今日もいつも通り授業が終わり私達は廊下を歩いていた。

「いやぁー林檎先生はやはり凄いですねぇ......」

「それは思う!流石現役アイドルって感じよね!」

ほのぼのと笑う那月くんにそれに元気良く腕を振り回しながら頷くトモちゃん。

私とハルちゃんはお互いにクスクス笑いながらそんな二人を見て笑う。

すると、突然前方を歩いていた音也くんが立ち止まった。

「どうかしたの?」

私が声を投げかけてもただ首を傾けるだけの彼。

私とハルちゃんは思わず彼と同じように首を傾けてそのまま音也くんの隣まで移動する。

すると、こちらへ向かってくる影が二つ。

しかも見覚えが完璧にあるときた。

向こうが私に気付いたのか物凄いスピートで走って来た。

「おっ久しぶり〜!やよいちゃん!!」

「お久しぶりです、嶺二さん。それと廊下は走っちゃダメなんですよ」

「うわっ、久しぶりに会ったのに相変わらず冷たい!」

突然の出来事に私の周りは固まり、相変わらず嶺二さんはシクシクと嘘泣きを始める。

そして、暫くしてゆっくり近付いてきた蘭丸さんが嶺二さんの頭を素晴らしいほどのキレの良さで殴った。

「ったく、いつまで嘘泣きしてんだ!」

「ちょっ、ランラン殴らなくてもいいじゃん!!」

そこから始まる二人の言い合い。

刹那、嶺二さんの瞳の色が変わった。

「あ、ねえねえやよいちゃん!ランランってばね、やよいちゃんが学校で上手くいってるか心配して......」

「黙りやがれ!!」

再び殴られて意気消沈した目の前の嶺二さん。

私は肩を上下に揺らして怒りで興奮状態になっている蘭丸さんを見詰める。

「......心配してくれてたんですか?」

「あ?」

ぱちりと交わった私の瞳と綺麗な色違いの灰と赤い瞳。

けれど、それも一瞬だったのだろう。

その私達の見つめ合いは大きな声を上げたトモちゃんにより現実に引き戻された。

「えっ、ほんとのほんとに黒崎蘭丸?っていうか、やよい知り合いなの!?」

途端、私に詰め寄ってくるトモちゃんと煩わしそうに彼女を見る蘭丸さん。

私はただ困ったように笑いながら曖昧に彼女の言葉に言葉を返していった。


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