■■ST☆RISH結成後ほのぼの
ST☆RISHが結成してかれこれもう何ヶ月経つのだろう。
ST☆RISHの作曲家は私とハルちゃんの二人組で、今日もとあるミーティング部屋を借りて話し合いをしている。
とはいっても会話はあまり進んでなかったりするんだけれども。
「見て見てトキヤ!」
「翔ちゃん〜!」
「春歌!やよい!!」
「神宮寺、座れ」
私とハルちゃんはぎゃあぎゃあと騒がしいこの部屋の中で顔を見合わせて苦笑を浮かべつつ、こちらへ迫るセシルくんから後ずさる。
「やよいも春歌も見てよ!」
「音也、あまり彼女達を困らせないように……」
「やよいちゃん、ハルちゃん〜!お手製クッキー持ってきたんですけど食べますか〜?」
「やめろ那月!!」
「何故お前は俺のいうことを聞けないんだ」
「聞く必要がないからだろ?」
まぁ、各々の雰囲気も何だかんだで違っていてこれはこれで面白い。
隣のハルちゃんが私の方を見て静かに告げた。
「平和、ですね……」
そして、私もそれに同意するように机に腰掛けて頷く。
「そうだね。なんか、学園時代と何も変わらなくて私達成長できてるのか分からなくなってきた」
クスクスと笑いながら周りを見渡せば、そこまで時間は経っていないけれど未だに学園の制服を彼らが着ているように見える。
私はあることを思いつき、その場でひと大きな声を出した。
「ねぇ、また近々学園に行こう!」
同時に、ハルちゃんを含む彼らは私が突然大きな声を出したことに驚いたのか、暫く固まったと思うと動き出すなり「それいい!」と言いながら笑顔で頷いてくれた。
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