▽ 12
「リボーン!?」
「うるせぇ……」
「ははっ、みんな元気なのな!」
「お前は能天気か!!」
「いいではないか!」
「黙りやがれ芝生頭!!」
真横を通り過ぎようとすると、必然的に近くで聞こえる懐かしい声。
私はフランの手を掴む右手に力を籠める。
「大丈夫ですよー……」
ポソリとそう言ったフラン。
すると、私たちを制止する声が聞こえた。
「あっ、テメェ!ヴァリアーの……」
「こんにちはー」
フランを呼び止めたのは、隼人くん。
それに続いてみんなが声を掛けてくる。
「あ、フランくん」
「おっす!」
「極限に久し振りだぞー!」
「……こんにちは」
「お久しぶりですね」
上からツナくん、武くん、良平先輩、凪ちゃん、ランボくんたち。
私はゆっくりと顔をうつ向かせていく。
そしたら、ツナくんが私を見てフランに言った。
「あれ、フランくんの彼女?」
フランは私を背中に隠した。
「そうですよー。あんまりジロジロ見ないでくださいー」
「そ、そうなんだ!」
ツナくんがそれだけ言うと、静かになった空間。
「……ミーたち帰りますー」
「う、うん」
こうして、私とみんなの一方的な再開の幕を閉じた。
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