24


  


私は人より少し…すこーし…小柄なだけ。


-小さくない!-


「名前ちゃんってさあ…ちっちゃいよね」
私の頭に手を置きながら、沖田が言う。
「…はあ? ちっちゃくないんですけど」
「ちっちゃいよ。 ほら、僕の肩より小さいじゃない」
「小さくないっつってんだろ!」
手をバシッとはらいつつ叫ぶ。
「え? もしかして気にしてた?」
「気にしてないし!! というか小さくないから気にすることないし!」
「…何をやっているのだ?」
「はじめ…!」
私と沖田が言い争っていると、巡察帰りのはじめが呆れ顔で来る。
「沖田が、」
「ねえ、名前ちゃんってちっちゃいよね?」
さえぎるように笑顔の沖田が言う。
「沖田てめえ! はじめはそう思わないよな? な!?」
最後の希望を持ってそう言うが、
「いや…小さいな」
その希望は打ち砕かれた。


「…お前まで私を小さいと言うのか…?」
「事実だから仕方ないだろう」
「…はじめだって小さいくせに」
私がボソッと呟くと、はじめはピクッと反応する。
「俺は別に小さくないが」
「小さい方じゃん!」
「皆がでかいだけだ」
「そんなこと言ったら私もみんながでかいだけだからね!?」
「お前は違う。 小さい」
「小さくない! はじめの方が小さい!」
「俺だって小さくない!」
そしてその争いは、土方が怒鳴るまで続いた。


「「小さくない!」」




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