私と彼の試験戦争 | ナノ

▽ 2学期 期末


俺はあいつに負けることができるのか…?

-2学期 期末-

いつも通り、成績表に書いてある『1』の数字。
その数字を見て俺はホッとするような…
「な、なんだとおおおおお!?」
またこうなるのか、と思うような。
「悪いな苗字、俺がまた1位を…」
「違う! 今回は斎藤はどうでもいいの!」
どうでもいい…だと?
「見てこれ!」
ビッと突き出される苗字の成績表。
そこに書いてある順位は、
「3位…だと?」
「だれかに…私の2位が…っ!」
まさか苗字が俺に勝たずに下位に下がってしまうとは…
「あ、ねえねえ一くん」
「どうした、総司」
「みてみてー」
そう言って渡された総司の成績表に書いてある順位は。
「2位………!?」
かつて苗字がとり続けていた順位だった。

「2位!? 総司が!?」
「平助…お前はいつも通りだな」
「はっ! また!」
36点が見えているぞ。
「おき…私の、2位を…」
苗字は完全におかしくなっていた。
「なんかちょっと勉強したらとれちゃった、ごめんね名前ちゃん」
「総司…」
「沖田………てめえ」
そうして満面の笑みで総司がいなくなると、苗字は俺を見る。
「今度こそ斎藤に…いや、沖田にも斎藤にも勝ってやる!」

苗字にはまた課題が増えたようだった。


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