私と彼の試験戦争 | ナノ

▽ 2学期 中間


また勝ってしまった。

-2学期中間-

「…また負けたああああああああ!」
成績表をくしゃりと握り、机に突っ伏す苗字。
「また…俺の勝ちか…」
次こそは負けるんじゃないかと思っているため、こんなことを呟いてしまう。
「…またとか言うんじゃねえ斎藤!」
「苗字こそ女子のくせに口が悪いぞ」
「悪かったな!」
苗字は口が悪い…もとい頭も悪そうなのだが、頭は良いらしい。
俺に次いでの2位だからな。

「2人とも見て、30点!」
「総司…」 「沖田…」
「は、はあ!? 30点とか総司は馬鹿だなー!」
「平助、31点が見えているぞ」
「はっ!?」
…この2人は正真正銘の馬鹿なのだが。
「1点差かー、1学期は勝ったんだけどなー」
「総司は勉強しないからな! 俺もだけど!」
「夏休みはずっと遊んでたからねー」
「2人はずっと勉強してたの?」
平助と総司が俺と苗字を見る。
「斎藤はバイト」
「バイト!? 一くんが!?」
「ああ、知り合いの店を少し手伝って…」
「なんで名前ちゃんがそれを知ってんの? まさか2人は付き…」
「「違う!」」
2人同時に立ちあがって否定する。
「はは、怖いなあ」
「2人を怒らせたら地球は終わるな…」
俺と苗字が付き合ってるなんて…そんなこと…

結果、俺の勝ち。

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