大空観測

つまらない理科の教師の話を聞き流し、俺はは窓の外を眺めていた。
青い空に飛行機が雲を残していく。

(あぁ…、明日は雨なのかなぁ)

「(綱吉、どうしたの?)」
瞳がこっそりと話しかけてくる。

「(ん?飛行機雲が残ってるから明日は雨かなぁ、と思って)」

「(ふーん…)」

瞳はまた黒板を見た。
瞳から聞いてきた癖にふーん、てなんだよ。

俺はもう一度窓の外に目を向ける。
相変わらず大空は青色をうつしていた。

(大空、かぁ……)

俺と同じ、大空。
俺は大空になれているのだろうか?

リボーンの教育のお陰か、いつの間にか俺の性格はひねくれてしまっていた。

そんな俺はまだ大空に相応しいのだろうか。

眠気が襲って来る。
まぶたが重くて、目を閉じる。

こんな俺でも、獄寺も山本も京子ちゃんも瞳も。他にもたくさんの人達が、ついてきてくれる。
仲良くしてくれる。
たくっ、皆優しすぎだよ。

大好きだ。








「綱吉ー?授業終わったよ?」
「ぐっすり寝てんな」
「ツナくんよっぽど疲れてたんだね」
「てめぇら十代目が眠っていらっしゃるんだから邪魔すんじゃねぇ!!」
(獄寺くん五月蝿いな…)





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