腹減りと喧騒

「やったー!ご飯だー!」

「けっ!脳みそつかってない癖によく食うぜ」

「あ゛ぁ゛?獄寺てめぇ、調子のってっとミンチにすんぞ」

「フッ、やれるもんならやってみな」

思い切り獄寺を睨み付けるが、奴は涼しそうな顔をして私を見下ろす。
しかしその間に綱吉が割って入る。

「獄寺くん、謝って」

その一言に獄寺はご主人様に起こられた(実際そうだが)犬のようにしょんぼりし、次に私に嫌そうな顔を向けた。

「……チッ、悪かったな」

「それは私の頭が?」

「?辻川はテストいいだろ?」

私の発言に山本が小首を傾げるのを暖かい目で見る。
お前は何時までもそのままでいてくれ。

「よし、忠犬獄寺。喉渇いたし三葉サイダー買ってきて!!勿論お前の奢りで」

「誰がお前の為に買いに行くかバーカ!!」

「俺はフォンタグレープなのな!!」

「野球馬鹿まで俺をパシりにしようとすんな!!十代目は何にします?」

「結局行くんだ。俺はコーラでいいよ」


待っててください十代目!!と叫びながら、獄寺はダッシュで教室から出ていき直ぐに帰ってきた。


「お待たせしました!!」

「おー、ありがとう獄寺くん」

「いえいえ!!たいしたことじゃありません」

獄寺はやっぱり犬だよな。
尻尾とか千切れんばかりに振ってるよ。あれ?それは幻覚か。

「私の三葉サイダーはー?」

「おらよ」

獄寺は私の前に頼んでいた三葉サイダーとフォンタの缶をおいた。

「おー、さんきゅー…」

ぷしゅ、と缶をあけた瞬間…、

「うきゃああああああ!?」

「うわっ!?」


缶の中の三葉サイダーが吹き出して私はびしょびしょになった。

「目に入ったぁぁぁぁぁぁ!!!」

「べたべたするのなー…」

「へっ!ざまーみやがれ!!」

「…獄寺くん?」

綱吉は笑顔で獄寺を見る。
その真っ黒な笑みに獄寺は肩を振るわせた。

(てか、ブラ透けるんですけど…)





「獄寺のせいで怒られたじゃん。
ソーダ拭くはめになるし」
「俺のせいにすんじゃねぇ」
「ははは、仲良いのなぁ」
「「そんなことない!/そんなことねぇ!」」
「…三人とも口じゃなくて手を動かそうか」






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