▼ 悲鳴の狼煙、麻薬省略
「数日前、ナマエが足を止めた路地があったろう。葉巻とタバコを嗅ぎ分けられるほど鼻が効くあいつが、『何だか分からないが妙な匂いがした』と言っていたのが気掛かりだったんでな、馴染みのねェもんだろうとアタリをつけたんだが――」
スモーカーさんは僅かに顔をしかめ、憎らしげな表情を浮かべた。
「おそらく、匂いの正体はシャブだろう。先月、政府が管理しているNHC10の不可解な持ち出しがあったらしい。覚醒剤の話題は盗聴した会話の中でも確認できる。これを関連付けるのは早計だが、おれは奴らの拠点は東町にあると見てる」
NHC10……確か限られた国の限られた医師しか使用を許されていない化学成分のことだ。しかし盗聴、とは一体何の話なのだろう。
(1ページめの終盤にあたる部分。麻薬はパンクハザード編に登場したものです)
prev / next