消灯し暗くなった宿の中、部屋を出た君たちは聞き覚えのある声を暗闇から聞くだろう。 「おや、皆さんご一緒で。どちらへ行かれますかな」 振り返ると、そこにいるのはオーナーだった。おとなしく部屋にもどろうとする君たちに、電池式のランタンを手にした彼は、相田の持つ日記を見つけて続ける。 「……なるほど。お逃げになるつもりですか。この村から」 「無理ですよ。あなたは贄です。この国に売られた、私の新しい衣。この国のどこにも逃げ場などありません」 瞬間、彼は自らの右の額あたりをつかむと、まとっていた〃皮〃を剥ぐ。 カランと音を立て持ち主の手から放たれたランタンがその足元に転がり、それを照らす。 その中から生まれたそれは、人間とは似て非なるものであった。 今までの歳を経てもシャンと背筋の伸びていた美しい姿勢ではなく、前かがみで、まるでケモノを想像させるような体勢であった。手入れが行き届いていただろうと思われていた皮膚はゴムのように汚くカビがこびりついており、先端の尖った耳、蹄状になった足、うろこに覆われたかぎ爪を両手に備えていた。 それの眼球は君たち――相田を鋭くにらみつけていた。 先ほどまで人間の形をしていたそれの正体を見てしまった探索者たちはSANチェック。0/1D6 戦闘開始。 3ターン以内にオーナー(グール)を倒せなかった場合、騒ぎを聞いた看板娘(グール)が応援を呼び、村人(グール)2人の計3人が追加で戦闘になる。 またその場合は強制戦闘となるが、倒せた場合は食堂の非常口を見つけていれば幸運ロール1回成功でグールに見つからないで宿から脱出できる。非常口を見つけていない場合は、アイディアロール成功で非常口の存在に気づき、そののち幸運ロールを1回行う。 ← | Home | → |