前半戦


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08-2.手紙



 おもしろくないです。
 学校なんてほんとにつまらないものです。
 何で行かなくちゃいけないのかマジで分かんないです、感情論とか抜きで誰か教えて下さい――僕らはいつも疑問に思いながらノートに鉛筆を走らせるばかりだ。学校の規則で、シャープペンシルは禁止です。どうして? 学校の規則で、ノートはルーズリーフはいけません。何で? 学校の規則で、筆箱は指定のものしか使えません。ごめんなさい、わけがわからない。

 早く、大人になりたいです。

 協調性のない大人と呼ばれても構わないんです。自分さえ良ければ。だって周りがあわせてくれないんだから、ならこっちだってあわせる必要なんかないと思うんです。

「おおい。サッカーやろうぜ」
「え〜、俺またキーパーでしょどうせ? いつもキーパーばっかでやだな〜」

 じゃあ、俺がやろうか。……なんて言ったら、こいつら一気に顔をひきつらせるんだろうな。あえてやってやろうか。どうしようか。そんな底意地の悪い事を考えているうちに、同級生達は他のクラスに助太刀を求めに行ったようだ。

 本当にもう、生きている意味が分からないのです。こういう事があるたんびに思うのです。

 僕らが施設へ帰れば、やっぱりその日も手紙は届いていた。可愛い封筒はリボンや宝石の模様が描かれたキラキラとした外観をしていて、一体彼女はいくつレターセットを所持しているのか毎回違うものが使われていた。

「凛太郎くん。一真くん。今日も届いているわよ」

 彼女から、と笑い混じりに言って手渡ししてきた職員のオバチャンの笑顔が何となく好きになれなくて(悪意はないのだろうが、好きになれないものはしょうがない)その手からひったくるようにして手紙を奪うと、僕らはいつも決まって部屋へと駆け込んでいく。

「相変わらずですねえ、あの子達も」
「……何ていうか、事情があるのは分かるけどあんまり露骨だから傷つくわよねえ」

 可愛げがない、と陰口を言われているのは知っている。同じクラスの連中からは『暗くてキモイ奴』などと言われて、大人たちからも忌み嫌われて。だからといって、好かれようという努力もしない。しようとも思わない。

 部屋に入るなり、その手紙をいつものように封も開かずに収納ケースの中に突っ込んだ。どうせ返事も書かなければ、むしろ中身を読む事さえもないのに。
 それでも飽きずに彼女は毎日毎日手紙を送ってくる。……いや、毎日でもないか。三日に一度くらいの頻度で。そんなに書く事がよくあるな、と思い、やっぱり明るい性格のあの子の事だからそれだけ生活も充実しているのかな、とか。自分達とは大違いなんだな。あいつは。

「ねぇ二人とも、今からみんなで除草作業するから。草むしりよ、草むしり。君達も手伝ってね」
「……」

 施設に帰ってからも、こうやって学校にいるかのような行事ごとが待っているので僕らの気は休まる事を知らない。一日中監視されているみたいだ、凄く気分が悪い。

 言われたとおりに僕らはそれに従って、職員さん達の元へと向かった。



あえてどっちの視点とも取れる書き方で。
悪童日記を意識していたりする。
次からは視点変わって凛太郎で統一されます、
こういう視点がころころ切り替わるのって
やっぱよくないのかしあ…??
文才がある人ならうまくまとめるんだろうけどな〜
未熟です。ぐえー。
サッカーで思い出したんだけど
無表情でもぐら叩きから出てきたら怖い選手っていう
スレタイで何でこんなに笑ったんだってくらい笑った。
サッカー日本代表なら本田だと即死する。



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