丁寧な愛撫に、やがて俺は絶頂を迎える。
俺の吐精したものを郁は口の中で全て受け止めて、目を閉じたままそれを飲み下した。
「一志さんの、俺の身体の中に入ったね」
嬉しそうに笑いながら、絡まるように俺に抱きつく。その手が欲を吐き出して濡れた俺のものを再び握り込む。
耳の中を舐められながら上下に扱かれて、ぞわぞわと鳥肌が立つ。
萎えていたものが再び頭をもたげ始めると、郁は俺から手を離し、ベッドの脇に置いていたボストンバッグから小さなチューブを取り出した。
「家の鍵はないのに、そんなのは持ってるのかよ」
「痛いのは好きじゃないから」
答えになっていない答えを返しながら、透明な粘液を自分の指に塗り込めていく。
俺の目の前で郁は両膝を立てて、小さな排泄器官にゆっくりとその指を沈めていった。
「……ん……、ここ、一志さんが欲しくて、もうヒクついてるよ……」
煽るようにそう言って、自らを慰めていく。濡れて光る指の動きに合わせて、鼻に抜けた声がこぼれる。
そんな大胆なことをしてるのに、その頬は羞恥に染まり紅潮していた。
「ああ、あ……ッ!」
しなやかな身体が跳ね上がる。閉じていた目をうっすらと開けて、郁は俺を見た。
「一志さん、ここ触って……一番気持ちいいところ」
空いている左手で俺の右手を掴んで、そこへと導いていく。
「ほら、挿れてよ」
郁は自分の指を挿れたまま、妖艶な瞳を向けて俺を誘う。
その卑猥な光景に、さっき欲を吐き出したことなど忘れてしまったかのように俺の半身は硬く勃ち上がっていた。
指を埋めた郁の手を握り込みながら、その細い指に添うように俺も中指を挿入する。ドロドロに融けた後孔は、吸い付くように2本目の指を飲み込んだ。
「 ─── あ、あ……ッ」
誘導されるままに少し膨れた一点を擦り上げれば、郁は大きく身じろいだ。
「そこ、好き……」
甘えるように口づけてくるその顔がどうしようもなく官能的で、俺は堪らず郁の弱い部分を集中的に刺激していく。
「あぁ……ッ、ふ、あ……っ」
郁は眉根を寄せながら与えられる快楽を素直に受け入れて喘ぐ。部屋に響く水音が、激しさを増しながら暗い空間を満たしていく。
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