「り、李一くん……?」
ワンピースの裾に差し込まれた手が、もう勃ち上がってきている俺のものをダイレクトに包み込む。 わあ、ノーパンって便利だね。パンツを脱ぐ手間が省けるよ。じゃなくて!
「もう勃たせてんのか、変態」
「ご、ごめんなさ……」
一瞬だけ、唇が触れ合う。李一くんがくれるかわいらしいキスに、さっきからうるさく鳴ってる心臓はもう爆発しそうだ。 けれど、李一くんはすぐに起き上がって俺から身体を離してしまう。全身で感じていた優しい重みがなくなって、それと同時に俺の半身を握り込んでいた手もするりと離れていった。 突然温かさを失った身体が、じりじりと熱を燻らせる。放置されることで却って疼いてしまうなんて、やっぱり俺は変態なんだと思う。
そんな俺の反応を知ってか知らずか、李一くんはサイドボードに手を伸ばして、そこに置かれているリモコンのスイッチを押した。 枕元のブラケットが点灯して、ふわりと頭上の壁を仄かに照らし上げる。灯りの眩しさに目を細めると、今度は膝立ちになった李一くんが俺をじっと見下ろしてきた。 高貴なその瞳は、溢れんばかりの情欲に濡れてる。
ああ。なんか、俺。 今なら、李一くんに抱かれてもいいかも。 まだキュウリぐらいの太さのものしか挿れられたことはないけど、大好きな李一くんのためだから頑張れるよ。
だけど、一瞬で貞操を捧げる覚悟を決めた俺に向けられたのは、艶やかな唇からこぼれる無情な言葉。
「湊人。1人でしてみろよ」
えええ。 ここへ来て、まさかのソロ活動ですか?
そんなわけで俺は今、ベッドの上で壁に背を付けて座り込み、右手と仲良くやってます。 ウィッグはどうにか外させてもらったんだけど、なぜだかワンピースを脱ぐことはまだ許してもらえてない。
本来なら膝より少し上の位置にある裾を、太腿の付け根までめくり上げて脚を大きく広げてるから、李一くんの目には俺の恥ずかしい部分が丸見えだ。 そんな俺の痴態を、李一くんは制服姿で腕を組んで膝立ちのまま、舐めるように観察してる。 その眼差しに見つめられるだけでいつもより感度は高まってて、もう今すぐにでも出そうなんだけど。
さっきから李一くんの半身が反応してズボンをそっと押し上げてるのも、俺を煽ってる原因だったりする。何がいいんだか全然よくわからないけど、興奮してくれてるのは確かだった。 掌の中にある俺の昂ぶりは、惜しみなく与えられる刺激にさっきからビクビクと震えてる。 身体の奥からせり上がってくる快感に、我慢し切れなくて手の動きを速めてしまう。
「あ、イきそ……」
思わずそう漏らしてしまったその時、おもむろにカチャカチャと金属音が響いた。 俯いていた顔を上げれば、李一くんがベルトのバックルを外してチャックを下ろすのが目に入った。思わず手を止めた俺の前で取り出された李一くんのものはピンと勃ち上がって、先端にとろりと蜜が滲んでる。 その場に座り込んで前屈みになった李一くんは、自らのものをゆるゆると扱き始めた。
「………んっ、は、ぁ」
え、なんでなんで??
なんでオナニーの見せ合いっこみたいになってるの?
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