「あ、カイくん、ンッ、あぁ……ッ」口の中でビクビクと跳ねるそれを宥めるように舌を這わせていく。七瀬はこんな華奢な身体のわりに立派なものを持っていて、そんなところも無駄だと思う。筋の浮き出た部分を舌先でなぞって吸い上げると、頭上から甘い喘ぎ声がこぼれてくる。「や、ダメ、イっちゃう……ッ」頭に掛かる小さな手がせわしなく髪を弄る。一旦奥まで咥え込んでから浅いところまで引いて先端を小さく揺すれば、口の中で七瀬がドクリと大きく震えた。「 ─── あぁ、あッ、ぁ……ッ」ドロリとした熱い飛沫が舌の上に放たれる。断続的に吐き出されるその動きが収まってから、力の抜けていく七瀬のものを口から出して立ち上がった。「………カイくん?」息を止めたままこくりと飲み込めば、熱を持った液体が喉を伝っていく。そんな俺を見つめる大きな瞳が、ゆらゆらと泣きそうに揺れていた。 「カ、カイくん。もしかして、飲んだ?」「おい、いちいち言うなよ」「え、ええええっ。だって、だって!」「仕方ないだろ、ティッシュとかないし。お前だっていつもやってる癖に、ガタガタ抜かすな」後味の悪さに顔を顰めながら、形のいい膝の辺りに引っかかっている下着を履かせてスカートを整えてやれば、七瀬は顔を輝かせながらそわそわと訊いてくる。「ねえねえ、おいしかった?」「おいしくねえよ」「ひゃあっ、どうしよう。ゾクゾクしてきたあ。カイくんが、俺の精子、飲んだっ」「だから、いちいち言うなって」どうしようどうしようカイくんがイケメン過ぎる、と口走る七瀬はいつになく恥ずかしそうな顔をしている。そろそろ時間だ。落ち着きなく身悶えする小さな背中を軽く押して、早く行くように促してやる。「ほら、スッキリしたか。もう集合時間だろ。行ってこいよ」そう言って教室の扉に手を掛ければ、七瀬はこちらを振り向いておずおずと口を開く。「カイくん。俺、頑張って優勝するから。そしたらあとで最後までエッチしてくれる?」長い睫毛の下から覗くのは、いつもよりも艶やかに濡れた瞳。そんなエロい顔で人前に出るなと言いたいが、口には出せない。「優勝したらな」「うん、頑張るねっ」頑張るも何もステージに立つだけなんだが、そんなことを言って七瀬は満面の笑顔を見せる。心配するな。頑張らなくてもお前が優勝に決まってる。全く認めたくないが、七瀬のかわいさは世界一なんだ。 - 37 - bookmarkprev next ▼back