Your Pleasure[4/6]

しばらくしてからこちらに向き直った李一くんの瞳は、さっきよりも情欲に濡れていた。白いシャツがはだけて赤く熟れた乳首がチラチラ見え隠れするのが、もう抜群にエロい。この制服をこれだけエロく着こなすことができるのは世界中を探しても李一くんしかいない。
そんな李一くんは、完勃ちになった俺のものに視線を落として、吐き捨てるように言った。


「もう勃たせてんのか、変態」


はい。俺は変態です。
一応自覚はある。俺は李一くんに変態って言われると興奮してしまうぐらいには変態だ。

今度こそこの拘束具を外してくれるのかと思いきや、そうじゃなかった。俺の上に跨った李一くんは後ろ手に俺の半身を握り込んで、息を吐きながらゆっくりと腰を落としていく。
柔らかく熱いそこが俺を呑み込んで締めつけていく快感を、ただオロオロしながら受け入れることしかできない。ヤバイ。秒殺でイっちゃうかもしれない。


「………ッあ」


根元までしっかりと咥え込んだそこを確かめるように小さく腰を揺すって、細い身体を震わせながら李一くんは俺の瞳を覗き込む。眼差しは鋭いけれど、その頬はほんのりと赤くなっていた。


「絶対に、動くなよ」


そう念を押してから、自分で腰を上下させていく。嘘でしょ? 李一くんが本当にエロくて、心臓が爆発しそうだ。

俺のもたれてる壁に手を付けて、ベッドのスプリングを利用しながら腰を弾ませる李一くんは扇情的で、でもどこかたどたどしくて、もうたまんない。


「ん、あっ、あ……ッ」


小さな喘ぎ声がかわいい唇からこぼれてくる。勝手にキスしたらきっとまた怒られるけど、今すぐにでも唇を奪いたい衝動に駆られてしまう。
繋がってる部分から伝わる快感は、気持ちいいけれどぎこちなくて、どこかもどかしい。


「李一、くん……」


呼び掛ければ瞼を上げてうっすらと俺を見る李一くんの瞳は、泣きそうに潤んでる。


「これ、外して……俺に李一くんのこと、もっと気持ちよくさせてください」


至近距離で見つめ合いながら、なるべく真摯に聞こえるようにそう言う。李一くんは動きを止めて、しばらく考え込んでから忌々しげにチッと舌打ちした。


「仕方ないな」


そう言い捨てながら、枕の下に手を伸ばして小さな鍵を取り出す。なんだ、そんなところにあったのか。李一くんの細い両腕が俺の身体に回される。触れ合う肌が熱い。李一くんに抱きつかれている体勢に、ドキドキが止まらない。この鼓動はきっと李一くんにも伝わってるだろう。

カチャカチャとしばらく手元をいじられて、俺は晴れて自由の身になる。手首を確認してみると、赤く跡が付いていた。でも、明日には消えてしまうぐらい軽いものだ。
手錠と鍵を無造作に放り投げて、李一くんは俺をじっと見つめる。

うん、もう俺から触れても大丈夫……かな?


「ありがとう、李一くん」



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