シャツのボタンを上からひとつずつ外していけば、はだけた部分から白い肌が露わになっていく。そこに掌を這わせて唇を軽く啄ばんでから首筋に吸いつけば、俺の身体の下で七瀬はピクリと身じろいだ。
「あ、あっ、カイくん……」
赤く色づいた胸の頂きを口に含んだ途端、 じりじりと腰を揺らしだす。手を伸ばして布越しに七瀬の中心に触れれば、その部分はもう硬く張り詰めていた。
「七瀬」
片手でベルトを外して寛がせたそこに手を差し入れる。直に触れて握り込めば、昂ぶりは掌の中でどくんと硬さを増した。
「あ、ダメ、出ちゃう……っ」
まだ何もしていないのに、七瀬はそう言ってかぶりを振る。密着していた身体を離してふわふわした癖っ毛を撫でながら緩く扱き上げれば、数回の往復で七瀬は呆気なく昇り詰めた。
「 ──── はっ、あ……、カイく……」
ぐったりとしながら涙目で俺を見つめる七瀬は、やっぱりかわいい。枕元のティッシュを引き抜いて、腹の辺りに飛び散ったテラテラと光る白濁を丁寧に拭ってやれば、七瀬は俺の顔をまじまじと見つめながらおもむろに口を開いた。
「カイくんって、なんでそんなにかっこいいの……その顔見てるだけでまたイっちゃいそう。もうちょっと不細工になって?」
「アホか」
呆れながら視線を下に落とせば、確かにそこはまた緩く勃ち上がってきていた。やっぱり七瀬は変態だ。
「だって俺、どんなカイくんだって好きだもん」
好き、という言葉に反応したようにまた身体が熱くなる。鼓動がドクドクとうるさい。 七瀬にはそこまで俺を好きになる理由なんてないはずなんだ。いくら好きだと言われようと、俺はそれに応えることはない。 けれど、今七瀬を見て感じるこの気持ちを、俺は何と呼べばいいんだろう。
「早く、おっきいの欲しい……」
卑猥な願望を口走りながら七瀬は起き上がり、ベッドの脇にあるサイドボードからローションの入ったボトルを取り出した。照明が灯る下で互いに制服を脱いで真っ裸になる。なんだか妙に気恥ずかしい。 俺の半身はもう完全に反応してしまっていて、そこに視線を移した七瀬は、顔を輝かせながら感嘆の声をあげた。
「わああ! カイくんのおちんちん、今日もイケメン!」
こんなもんにイケメンもクソもあるか、と思うが涎を垂らさんばかりに悦ぶ七瀬を見ていると、なぜだか悪い気はしない。悪い気がしないどころか、かわいい。 俺は身体中を巡る熱を持て余しながら、もう自分の中で否定しようもないぐらい七瀬を愛おしく感じていた。
七瀬はボトルをひっくり返し、両手にローションを広げていく。その手で俺の昂ぶりを握りしめて、腰を浮かせてもう片方の手をそろそろと自分の後孔へと伸ばした。
「あ、あぁっ、カイくん……」
七瀬は俺を扱きながら、自分の中に指を出し挿れして腰を振る。薄い腹筋がヒクヒクと動き、すっかり勃ち上がった七瀬の先端にはうっすらと蜜が滲んでいた。 ありえないぐらいに、エロい。 堪らずにその小さな手を掴んで後孔から引き抜けば、潤んだ瞳で縋るように俺を見つめてきた。
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