the Gate for God[4/7]

(まばゆ)い光を放つその笑顔に俺は見惚れる。

流伽という名の羊飼いは、穢れのない澄んだ瞳を持つ美しい少年だった。






主よ、お赦しください。

貴方に仕える身でありながら、私は羊飼いに恋をしたのです。





******



指を締めつける熱は、吸い付きながらゆったりと蠕動する。物欲しげに蠢くそこは、慣らさなくとも異物を受け容れるようになっているのだ。

何度も抽送を繰り返していくうちに、下肢が強張っていく。中をゆったりと蹂躙したまま、この(たお)やかな神が男である確かな象徴を口に含めばしめやかな喘ぎ声が辺りに響いた。


「 ─── あっ、は、あァ……ッ 」


頭を上下に揺さぶり先端に舌を挿し込んで探るように動かしていく。しばらく続けていくうちに指の締めつけが一層激しくなり、歓喜の声と共に口の中に精が放たれた。

収縮が収まるまで宥めるようにそこへと舌を這わし、最後の一滴までを搾り取る。

指を引き抜き、身体を起こしてあの赤い果実と同じ味のするそれを呑み下せば、俺を見つめる双眸が官能に揺らめいているのが見えた。

ああ、俺はこうしてこの方から与えられるものを残さず享受し、この方とひとつになるのだ。


「珠利、いい子だね」


俺は深く息をつきながら、熱を帯びた身体を両腕で抱きかかえて熟れた唇を食み、深く口づけていく。


「……珠利」


唇を離して名を呼ぶ声はこんなにも甘美なのに、なぜか凍てつくほどに冷たい響きさえ孕むのだ。

先程、誓いを促されたことを思い出して俺は目を閉じる。


「貴方を、愛しています」


この方を敬い、崇める気持ちは変わらない。この先俺が愛するのはこの方だけだ。

欲望の赴くままにこうして肌を重ねれば、そのご加護をただ一心に賜ることができる。

小さく揺らしながら押しつけられた腰に触れて、その下へと手を滑らせていく。

再び触れたそこは、俺を誘うようにぬるく濡れていた。この中に半身を挿れたときの感覚を思い出して、肌がぞわぞわと粟立つ。

仰向けに脚を開いて晒されたそこに自らをあてがえば、うっすらと目を開けて俺を見上げる。

総てを見届けようというのだろう。赤い唇で微笑みの形を作り、美しい神は両腕を伸ばす。

身体をやや前に倒せばその腕が背中に回される。

救いを求めているのは俺のはずなのに、まるで逆のようだ。

この方はひどく孤独なのだ。


「珠利、早く」


急かされて腰を進めていけば、唇から官能を刺激する声が零れていく。

その妖艶な姿に煽られながら、息を吐き最奥に到達すれば、艶やかな頬を紅潮させて歓喜の声をあげる。


「あぁ、あっ、いい……ッ」



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