3,それか背徳感...?
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早速、4階の生徒会室に向かった


目の前で2人が喋っているのを
なんとなく見つつ、俺は考えていた


生徒会の人達は、ほぼ毎日生徒会室にいる
土日は、居たり居なかったりする



まさか今日だけ
わざわざ部屋を開けてくれたのだろうか

本当に申し訳ない

申し訳なさすぎる

まさか撮影のために使われるなんて
思いもしないだろう

まあ、生徒会も生徒会でこれぐらいの時間になると
ほぼ雑談らしいが...




「もうすぐで着きます」

頭の中で色んなことを、考えている内に気がつけばもうすぐで生徒会室前だった


そういえば、この先生には俺の正体が
何故かバレていない

一応、戒さんの陰に隠れていたけれど

最悪バレてもいいかなと、思っていたが案外バレていない

俺の影が薄いのかな...

どっちにしてもバレなくてよかった
もう今は、影が薄くたっていい



それよりも
今回は出演側の新鮮味を気にしすぎて

あらゆるリスクを考えなかったな

馬鹿野郎...
無計画すぎる...

その上
実をいえば、今まで似たようなことが過去にもあるらしい

『何度土下座したことか......』
と、『偉い方』は言っていたそうだ

偉い方に対しての言葉ではないが
本当に馬鹿過ぎる

この会社はいつ倒産するか分からないと思う



「では、中にはカメラマンとお相手様がいますので...」

「了解しました。ありがとうございましたー」

体育の先生は戻っていった

もう相手は着いてるのか...


「.........」

あー


事が始まる前に感じる、
この不思議な気持ちは
何度体験したことだろう

とても複雑というか、言葉には表せないような

緊張、とも言い切れない
不思議な気持ちは




「んー」

なんだろう、





いや、やっぱ緊張だな








「それじゃあ、僕は車で待ってるよ」

「今回はカメラマンじゃないんですね」

「僕の本業とは違うからね」


僕なんかよりも、本物のカメラマンの方がいいよ

と、戒さんは言った




「...よし」

入るか



そういえば、中にいるのは誰だろうか

普通の男優さんか、

...いや、普通はそうなんだろうけど


も、もしかしたら今回は
この学校の生徒か........


それは...ないよな



大体、撮影する時は年上の人が多くて
俺と同じぐらいの年でやってるやつは
まずいない

そもそも、こういう系の仕事はしてはいけないからな



俺の場合は何故かそういうことが
出来てしまった



なんでだろう、社長さんは即OKですぐ採用してくれたし

カメラマンも『喜んで!!』
だったし、

普通は断るよな
警察沙汰にはなりたくないだろうし

本当にあの会社は少し変わっているらしいし


まあ、それはまた後程考える事にして



とりあえず、入るか

入れば分かることだしな

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