2,絶望でしかない
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「何階だっけ...」

もう涙目である

俺が

「確か、4階か3階だったんだよ」

「とりあえず行きましょ...!」

「でも、適当に立ち止まったら京くんが見つかってしまうからね」

もう...駄目だぁ...!!



その時


「...!!」

「どうした?」

「向こうから...足音が...」

「ぬ」

ぬってなんだ...


明らかにこっちに向かってくる...

「...」

戒さんを盾にした

「そんなに構えなくてもいいと思うけどねー...」

曲がり角から顔を出したのは

「...!!!」

俺のクラスの担任だった



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「...」

終わった

完全に終わった


仮に、先生がいたとしても別の学年の先生とかならまだ救われた方かもしれない


だが、今俺達の前にいるのが

担任の先生だった


どうか、撮影の許可を出した先生でありますように!

それはそれで嫌だけど!

うわあああ!!

「こ、こんにちはー」

戒さんはガッチガチに震えながら挨拶をした

「か、戒さん...許可を出した先生じゃないんですか...?」

「誰がそんなこと言った...」

「嘘でしょ...」

「僕が会った人はイケメンだった...」

「ど、どうすれば...!」

相手に聞こえないように、小声で会話をしていた


「こんにちは」

そう言って、すっと事務室に入っていった

「「よかった...」」

「早く行きましょ...!!」

「だから何処か分からないんだよ...!!」

なんだよ、くそ!

また、先生が戻ってきたら次はバレてしまうかもしれない...!

「...あ、あれ...あれは!!」

「どうしたんですか...」

彼の目線の先には

「体育の先生...!!」

次は体育の先生...

あの先生怖いんだよな...
もう絶望でしかないな

「すみません、今回撮影しにお邪魔しました」

突然戒さんが体育先生に挨拶をした


え、もしかしてこの人が...!!

なんで体育の先生なんだ
っていう事よりも

なんとか助かった...!

という気持ちが大きかった


そこで
戒さんが
名字を言おうとしたところで

「こちらこそすみません、案内が遅れてしまって」

相手も相手で急いでいる様だった

それにしても、この先生...もしかしてホモなのか

まぁ、ゲイビ撮影を許可しちゃったぐらいだもんな
校長先生や、周りの先生にも秘密にして...

それにしても、



ゲイビかぁ...

この先生がまさかそっちの方に

関連している人とは...

うわぁ...




「今回の撮影場所って何階でしたっけ?」


あ、そうでしたねと言って

「4階になります...」


4階かー

知ってる人に会わないといいな

でも今なら大丈夫かもしれない...?




現在の時間は5時

校舎にいるのは部活生徒と放送局、漫画研究部
茶道部も...

なら行けそうだ

「ありがとう御座います!それと撮影する教室はどちらになりますか...」

「それがこちらの事情で生徒会室になったんですけど...大丈夫でしたか?」

「あ、大丈夫です。ありがとうございます」

「そしたら、生徒会室まで案内します」


ほえー...

生徒会室か...
















ん、生徒会室?

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